マーケティングスキルマップからWebマーケの手法を学ぶ【60語解説】

マーケティングスキルマップからWebマーケの手法を学ぶ
  • 2020.04.27

ホットリンクでマーケターをしているムロヤさん(@rmuroya)が作成したマーケティングスキルマップの網羅性がとても高いので、マーケティングの計画や組織をブラッシュアップするときに役立ちます。

 

マーケティングスキルマップ

マーケティングマップ

» 元サイト:マーケティングに強くなる「スキルマップ」を作ってみた

こちらがマーケティングのスキルマップ。上側の仮説構築力がユーザー理解Webデータを分析するスキル。下側の施策執行力が左から、ユーザー獲得(認知)コンバージョン最大化(売り上げ最大化)リテンション(継続)と、ユーザーが行動する流れにそってそれぞれのスキルが並んでいます。

右下のピンクのエリアはマーケティングに関わるクリエイティブ制作とエンジニア関連の技術です。

 

ちなみに、マップ内にある専門用語や略語のうちいくつわかりますか?大規模なマーケティングを経験していないと経験だけで、スキルマップをすべて理解するのは難しい。

それだけマーケティングが細分化しているということですが、未経験でも、知識として知っていれば武器となるマーケティング手法がたくさんあるとも言えます。

 

そこで本記事ではスキルマップをベースに、Webマーケティングの手法を総合的に学びます。

 

仮説構築

ユーザー理解

マーケティングマップ(ユーザー編)

  • デプスインタビュー
  • インサイト
  • ユーザーテスト
  • ユーザビリティ
  • カスタマージャーニー
  • CX(Customer Experience)
  • 購買行動フロー
  • (コンバージョン)ファネル
  • ソーシャルリスニング

ユーザー理解のパートでは、分かりにくい専門用語は上記の9つです。それぞれ解説します。

 

デプスインタビュー

デプスインタビューは1対1で行う面談式のインタビュー。デプス(depth)とは深い、という意味です。質問者は相手の答えによって質問を変えながら、相手が意識していなかったニーズや要望、本音を聞き出して商品開発やマーケティングに生かすことができます。

 

インサイト

インサイトとは、消費者の心理という意味合いで僕は使っていましたが最近は「購買意欲を促す潜在的なスイッチ」を指します。直訳だと、洞察や発見という意味です。

 

ユーザーテスト

ユーザーテストは商品やサービスを実際に利用してもらい、使いやすさや使い勝手の改善点を見つける方法です。実際のユーザーに近いテスターからフィードバックを受けることで、制作者側では気づかない店を発見できるのが強みです。

 

ユーザー理解の専門用語の続きは、ユーザー理解のプロセスの解説と一緒に、別記事(Webマーケティング初心者がユーザー理解を学ぶ)にまとめました。

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データ・ドリブン

データ・ドリブン

  • データ・ドリブン
  • アルゴリズム
  • ヒートマップ
  • A/Bテスト
  • 機械学習
  • ダッシュボード
  • API
  • DMP
  • Cookie

データ・ドリブン関連の用語で分かりにくいのは上記の9つ。

 

データ・ドリブン

データ・ドリブンとはデータ駆動とも呼ばれ、得られたデータを元に企画立案や意思決定などを考えることを指します。効果測定がしやすいWeb領域のマーケティングと相性が良く、僕がWeb系の広告代理店に勤めていた時は、同業他社の広告データ集めに奔走していました。

 

アルゴリズム

アルゴリズムは元々はプラグラミングの領域で使われていた言葉で、問題を解決するための手順・計算方法を指しますが、Webマーケティングでは複雑で大規模なプログラムそのものを示すように使われます。

例えば「Googleのアルゴリズムがまた変わった(Googleが検索結果を表示するために利用しているプログラムの仕様が変わった)」のような使い方です。

 

ヒートマップ

ヒートマップとはデータを可視化するために、数字の強弱を色(一般的に大きい数字は赤、小さい数字は青)で表現する手法のことです。Webマーケティングの領域ではサイトに訪れたユーザーの行動分析で使われることが多く、ユーザーが長く滞在した場所やクリックした場所を色付けします。

 

データ・ドリブンに関する専門用語の続きは、データ・ドリブンを実施するプロセスの解説と一緒に、別記事(データ・ドリブンなWebマーケティングを実施するための基礎知識)にまとめました。

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施策遂行

ユーザー獲得

ユーザー獲得

  • コンテンツSEO
  • バックエンドSEO
  • テクニカルSEO
  • リンクビルディング
  • サイテーション
  • SEM
  • リスティング広告
  • SNS広告
  • DSP
  • アドネットワーク
  • アフィリエイト
  • 純広告
  • 4マス
  • OOH
  • UGC
  • Refferal

上記のユーザー獲得関連の専門用語について説明します。

 

コンテンツSEO

コンテンツSEOとはサイト内にあるコンテンツ(写真やテキスト、動画など)を充実させてSEO(検索サイトでの表示回数を増やす)を改善することです。

 

バックエンドSEO / テクニカルSEO

バックエンドSEOとは「裏側のSEO」を意味し、テクニカルSEOはより「技術的なSEO手法」を意味します。両方の用語はやや混在して使われますが、共通しているのはサイトマップの作成やシンプルなURLの設定、サイトスピードの改善など、コンテンツSEOよりも広範囲な施策となる点です。

 

リンクビルディング

リンクビルディングとは、他のWebサイトから自分のWebサイト向けにリンクが設置される(被リンクを獲得する)ことを意味します。リンクビルディングによって、インターネットで評価されているサイトとGoogleに認識され、SEOに効果があるとされています。

 

サイテーション

サイテーションとは「言及」を意味します。SNSやWebサイトでリンクが貼られていなくても(被リンクを獲得できていなくても)、サイト名について書かれていればGoogleから一定の評価を得られるのでは、という考え方がサイテーションが注目される理由です。

 

ユーザー獲得に関する専門用語の解説、残りは別記事(Webマーケティングでユーザーを獲得するための15用語を解説)にまとめました。また、Google Analyticsの指標をもとに、ユーザー獲得の手法も11個に大別して、解説済みです。11もあったっけ?という方はご覧ください。

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Webマーケティングでユーザーを獲得するための15用語を解説

 

コンバージョン最大化

コンバージョン最大化

  • CV / CVR
  • UI
  • UX
  • IA
  • CRO
  • LPO
  • EFO
  • CTA
  • サイトスピード
  • Web接客
  • レコメンド
  • ホワイトペーパー

上記のコンバージョン最大化関連の専門用語について説明します。ユーザー獲得の用語に比べると、概念的な用語が多いです。

 

CV /CVR

CVとは「Convesion(コンバージョン)」の略で、商品の商品の購入やサービスの申し込みなど最終的な目標地点を指し、CVRとは「Conversion Rate(コンバージョン率)」の略で、ユーザーがコンバージョンに至る確率のことです。

 

UI / UX

UIとUXは混同しがちなので、まとめて解説します。UIは「User Interface(ユーザーとWebサイトの接触面)」の略、UXは「User Experience(ユーザーがWebサイトを通して得る体験)」の略です。

UIはサイトのデザインや使い勝手、分かりやすさなどで語られますが、UXはUIの領域に加えて、商品のクオリティや商品が届くまでのスピード、カスタマーサービスの丁寧さなどユーザーに関わる、あらゆることを含みます。

 

IA

IAとは「Information Architecture(情報アーキテクチャ)」の略で、UI / UXの領域でユーザーにとって必要な情報を整理し、分かりやすく配置する際に活用される考え方です。

情報を整理するプロセスを理解することで、確証を持ってUIを決めることができるので、Webデザイナーだけではなく、WebディレクターやエンジニアにもIAに関する知識が必要とスキルとなってきました。

書籍で勉強するなら「IAシンキング」が入門書としてオススメです。

 

用語解説の続きとコンバージョン最大化の方法は「コンバージョンを最大化に必要な12の用語を解説」にまとめました。

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ユーザーをリテンション(維持)する

リテンション

  • プッシュ通知
  • ブラウザプッシュ
  • LINE@
  • リタゲ
  • MA
  • DM
  • LTV

リテンションに関する専門用語は7つ。ユーザー獲得やコンバージョン最大化で解説した専門用語が10以上あったことを踏まえると、覚えることは少なめです。

 

プッシュ通知

プッシュ通知はスマートフォンアプリやWebサイトからユーザーに向けて「アプリの更新情報」や「新機能の紹介」などを知らせる機能です。プッシュ通知をオフにしていなければ、定期的にユーザーにアプリやサイトのことを思い出してもらうきっかけを生み出せます。

主にスマホアプリでよく使われる手法ですが、次に解説するブラウザプッシュを使えばPCにもプッシュ通知を配信することができます。

 

ブラウザプッシュ

ブラウザプッシュはWebプッシュとも言われ、Webサイトからブラウザを経由してプッシュ通知を送ることができます。初めて訪れたサイトで「XXX(サイト名)が次の許可を求めています→ブロック or 許可」と表示されるポップップで通知の許可を取ることが多いです。見覚えありませんか?

 

LINE@

LINE@とはLINEが提供する店舗や企業、個人向けのビジネスアカウントです。LINE@ができるまでは、予算1000万円以上のLINE公式アカウントしかありませんが、LINEを使ったマーケティングが広く解放されました。

*2020年1月からは再びLINE@とLINE公式が統合され、新料金プランとなるのでLINE@を使っていた中規模のビジネス利用者は撤退する可能性が高くなりました。

 

残りの用語解説と、リテンションマーケティングで知っておくべき2つの法則(1:5の法則とパレートの法則)は別記事「Webマーケティングでユーザーをリテンション(継続)する7つの方法

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リテンション

 

クリエイティブ制作・プログラミング技術

制作・技術

  • アイキャッチ(OGP)
  • マイクロコピー
  • PWA
  • AMP
  • Apache
  • SQLなどのクエリ言語
  • CMS

アイキャッチ(OGP)

アイキャッチとはブログやWebメディアの記事でトップに掲載される画像のことです。また、TwitterやFacebookでURLから記事のアイキャッチ画像や説明が表示されるためにはOGP(Open Graph Protocol)の設定が必要です。

OGPはWebサイトのソースにタグを埋め込むことで実装するので、OGPがうまく動作しない場合は原因を追求できる知識が必要です。

 

マイクロコピー

マイクロコピーとは、WebサイトやWebサービスで用いられるボタン内のテキスト、エラーメッセージのテキスト、写真のキャプションなど、短く細部なコピーのことです。

優れたUIやUXを改善するにあたって(UIやUXという言葉がわからない人は、コンバージョンの用語解説をご覧ください)これまでは注目されていなかった、マイクロコピーが着目されるようになりました。

 

PWA

PWAとは「Progressive Web Apps(スマホでWebサイトを表示するときに、アプリのような動作を可能にする仕組み)」のことです。

通常のWebサイトはスマホ内のブラウザを通して閲覧する仕組みですが、PWAを実装することでホーム画面へのアイコン追加やプッシュ通知など、アプリでしかできなかったマーケティング施策を実行できるようになります。

 

用語解説の続きは別記事「Webマーケティングで必要なクリエイティブ制作とプログラミング」にて、解説してます。

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マーケティングスキルマップからWebマーケの手法を学ぶ | まとめ

初心者にとって、膨大な大きさに見えるWebマーケティングの手法や範囲も、領域を整理すれば1つ1つを理解することは簡単です。特に重要なのは、Webマーケで使われる専門用語。英語学習と一緒で、単語を理解しておけば、新しいWebマーケの技術や施策でも大枠を理解できます。

記事内にも関連リンクを入れましたが、最後にWebマーケティングの学習用記事を一覧にしたので、自信がない分野は一読すると役に立ちますよ。