今回はノマドニア卒業生の石黒燈さんに、ノマドニア参加前はどんな生活をしていたのか、そして参加してからの心境の変化、現在までのお話しを伺いました。
インタビューを受ける人
- 石黒燈さん(28歳)
- 職業:ゲストハウス運営/森林浴ファシリテーターⓇ/対話ワークショップファシリテーター/環境系NPO
- ノマドニア参加期:バリ島5期(2024年1月〜)
- 16Personalities:仲介者(INFP)
- もりの燈想び
- 著書|自然という生き方
自然に関わる仕事がしたくて
ーー自己紹介お願いします!
石黒燈です。2024年1月に開催されたバリ島5期に参加しました。出身は東京ですが今は屋久島で二ヶ所の宿の運営をしていまして、他にはオンラインでNPOの仕事と対話のワークショップ、それと森林浴ツアーガイドの仕事もしています。
ーーありがとうございます!ノマドニアに参加する前はなにをしていましたか?
参加する前は東京と屋久島の2拠点生活をしていました。大学生の頃からずっと自然に関わる仕事がしたいと思っていて環境系のNPOでインターンをしていましたが、NPOはなかなか新しい人材を大きく募集することがないんです。
働けたらいいなと思いながらインターンをしていた時にちょうどポストが空いて声をかけてもらい、タイミングかもしれないと思い就職することにしました。NPOでは地域の農林水産業をやっている人たちを応援するために人を送ったり、一緒に都会の人が農林水産業を体験できるコンテンツを作ったりということをしていました。
具体的には農林水産業をやっている方と地域の宿泊事業者さんを繋げて、都会の人がその地域に行って農業・林業・漁業を体験するために滞在する農泊のお手伝いや、地域の方たちから意見を聞いて、実現させるためにはどんな補助金があるのかを案内したり、補助金を使っていく時に事務作業が難しいところもあるのでそちらのサポートもしていましたね。
ーー屋久島を中心にお仕事をされていたんですか?
他の地域でも活動していたので屋久島と東京を行ったり来たりしながら、東京を中心に岐阜に行ったり千葉に行ったりもしていましたね。その当時持っていた案件のうちの半分が屋久島だったのと、屋久島には友達もいたので一緒に家を借りて住んでいました。
東京は拠点があるというよりは、出張で行ってる感覚で。それと長年続けている自分のワークショップを細々としていました。
バリ島に住んでみたかった
ーーその生活の中でノマドニアを知ったきっかけは?
じつは2023年の3月に仕事も家も失ったんです。もともと屋久島での仕事の契約期間が3月までだったのと、家の契約期間も3月までだったので予想はしていました。
それでもいろんな方と仕事を作ったり宿をお家みたいな感じで貸してもらったりしていて、半年くらいはNPOの仕事ではないところで活動していました。でも「今、屋久島にいたい」と強く思っているわけでもないのに、今までずっと屋久島で生活してきたから執着する気持ちがあって。
屋久島と東京を行き来して屋久島の人たちと一緒になにかをすることは続けていましたが、それも現実的にあまりうまくいかなくなっていました。だんだんと屋久島への執着も薄れ、どんな場所でも生きていけるようになりたいと考えるようになり、どこでも生きていける術を身につけないと屋久島でも生きていけないと思っていたんです。
そんなタイミングでInstagramを見ていた時にノマドニアの広告が流れてきました。
ーーノマドニアを知って参加しようと思った理由を伺ってもいいですか?
急にすべてがなくなって余白が生まれて、大変ではあるものの家にも仕事にも縛られていないという状態は一生のうちにどれくらいあるだろうと考えたんです。今までは学校やバイトでシフトを組まれていてこんなに自由になる瞬間がなかったから、これはしたいと思っていることならいつかするかもしれないけれど、したいと思っていないこともできるくらいに余白があるということではないかと思って。
それまでの3年間は仕事があったので、海外に1ヶ月も行くことはできないと思っていました。海外に住むことは特にしたいと考えていたわけでもなく、周りの人が海外に行きたいと言っている話を聞いてどうしてなんだろうと思うくらいに不思議なことだったんです。
こんなに余白ができたということは挑戦してみてもいいかも、この際失うものはなにもない、と海外で長期滞在してみたいと思い始めました。海外に住むなら自然と人の関係性が学べる場所がいいと決めていたので、その候補にバリ島があり「バリ島長期滞在」と、そういった検索をかけていたんだと思います。
ーー先にバリ島に住みたいと思っていて検索したらノマドニアの広告がでてきたんですね!
それでノマドニアを見つけて、自分の中でいきなり海外へ1ヶ月行くことはすごくハードルが高かったですし、もしひとりで海外へ行って何も得られなかったとしたら嫌だなと思っていたので、ノマドニアに参加するという目的があれば自分への言い訳になると考えました。海外での生活が体に合わなさすぎて生活の中で学びがなかったとしても、10種類の職業体験ができるという経験がついてくるならすごくお得だなと感じましたね。
ーーバリ島の回があって良かったですね!
バリ島の回がなかったら多分ノマドニアに参加していないと思います。自分のライフテーマが人と自然の関係性がどういう状態に本来あるべき姿なのかということを探求することにあるので、探求できそうな場所としてバリ島が浮かんでいました。
昔から大好きだった自然と
ーーライフテーマの「人と自然」については昔から好きでしたか?
そうですね。小学校高学年になってからはほとんど行っていないですが、東京に住んでいても両親が里山とかに連れて行ってくれて小さい時から自然が大好きでした。生き物が好きだったので、里山でいろんな生き物に出会ったりする中で「どうしてこんなにいろんな生き物がいるんだろう」「どんな関係性で森の中で生きているんだろう」と、とても興味がありましたね。
高校で進路を決める時に、うちの高校が理系か芸術系か文系という選択肢があって、自分の中で理系だったら森林の勉強をする、文系だったら心理学の勉強をする、芸術系だったらもともと合唱をずっとしていたので声楽・歌をやるということは決めていました。
その3つの中でどれがすごくやりたいとかなく悩んでいたら、学校の先生から「理系は後から学び直すことは大変だから理系の大学に行った方がいいよ」と言われて。他のものは後から自分の力でも学んだりすることがしやすいと言われ、理系を選んだのでおのずと大学では森の勉強をしていました。
ーーそこからどんどん森林の勉強をして興味を持って今に至ったんですか?
大学に入ってからそれなりに楽しいと感じていましたが、勉強は林業寄りで人間がどうやって資源として利活用できるかという部分が強くて。就職先も公務員や木材会社とか、自然をどうしたらいかに人間が心地いいように使えるかという視点での仕事が多い感じがして、もちろんそれも大事なことですが自分がやりたいこととは違うなと感じていました。
そんな大学3年生の春に、屋久島で「自然に関わる仕事をする大人の話を聞きませんか」という合宿をやっているのを見つけて、そこに参加したことが屋久島に出会ったきっかけでした。そこでは実際に屋久島で自給自足の暮らしをしている人に出会ったり、対話を通して自分が大事にしていることを言語化する3泊4日でした。
それまでは、どこか周りの人は公務員になるから自分も公務員になるしかないとか、人と自然が本当の意味で共生していけるなんて夢物語だから諦めるしかないと思っていたんです。でもそれを本気で思って本気で実現させようとして生きている人たちがいるんだという発見と、その人たちに実際に触れて人生が変わるようなそんな感覚がありました。
ーー屋久島と出会えたことがきっかけだったんですね
そこから実際に屋久島で自給自足の暮らしをするために居候させてもらったり、合宿の学生スタッフをしたり半年に1回くらいのペースで屋久島に通っていたので、屋久島のいろんな人たちとの繋がりができていました。そういうことをしているうちにNPOに就職し、地域の人と協力して新しい人を連れていくコンテンツを考える仕事だったので、お世話になってきた屋久島の人たちにお伝えしたら「じゃあうちでもやろうよ!」と言ってもらえて。
知り合いが多かったのと、コロナ禍になってみんな観光のあり方を見つめ直していた時期もあいまって「じゃあここでやろう!」と言ってくれる人が増えていき、結果として当時持っていた案件の半分が屋久島になりました。NPOからは「2拠点生活していいよ」と言ってもらえたので、2拠点生活をしながらNPOの仕事もして、同時に自分でやってみたかった自分の思いを込めたツアーを作ることもしていました。
本当に屋久島が好きだと気づいた
ーー行きたかったバリ島1ヶ月の生活はいかがでしたか?
最初は気温差が激しすぎて、体が慣れるのに1週間くらいかかりました。湿度と気温が東京の冬とまったく逆だったので、そこに慣れるのに少し時間がかかりましたね。でも1ヶ月生活していく中で少しずつ顔馴染みのバリ島の人や近所の人ができたり、ノマドニアの同期の人たちとは卒業後も仲良くさせてもらうくらいに密な関わりを持てたりと、楽しかったです。
あとGrabバイクに乗ることも最初はすごくハードルが高くて、乗らないで生きていこうと思っていましたがバリ島での生活は乗らないと生きていけないので挑戦したり、自分の新しい扉を開けていかざるを得ない感じでしたね(笑)。私と同じくらいに海外に慣れていない同期が「私も初めてなんだよね」と言いながらGrabバイクにヒョイッて乗っていく光景を見ると、じゃあ私も乗ってもいいかなとか思えて。
多分ひとりだったら怖いからやめておこうと感じることがたくさんあったと思いますが、同期が当たり前にやっていたりすると自分もやってみようという気持ちになれたのは、ノマドニアに参加したからできるようになったことだと思います。
ーー環境は大事ですね!観光はしましたか?
ウブドにも行きましたし、屋久島で出会った人がバリ島に住んでいたので、そこへ遊びに行ったりもしました。バリ島の人には申し訳ないですが、バリ島の自然もすごく豊かで素敵でしたが、私の肌には合わなくて正直自分は本当に屋久島が好きなんだということに改めて気づきました。
聞こえてくる音や湿度や植物の感じがバリ島と屋久島では馴染んできたものと違い、どこからどんな虫が出てくるのかわからないし、大きいトカゲも怖くて屋久島で感じている安心感はないと気づきました。自然のエネルギッシュさやみずみずしさを感じつつも自分の人生で馴染みがなかった環境で、1ヶ月で馴染んで帰るところまでは行けなくてバリ島の自然は少し怖いかもと思い帰国しました。
同時に自分は屋久島に相当安心しているし、屋久島が相当好きなんだなということが分かってそれは自分にとってとてもいい経験でした。
ーー同期との思い出はありますか?
クタビーチにサーフィンしに行ったり、なんだかんだ毎週末遊びに行ってました。あとブルーファイヤーというバリ島の隣のジャワ島で観測できる青い炎を見に行ったり、見れる場所は世界でも限られているからとても感激しましたね。
ノマドニアで仲良くしている日本人のツアー会社の社長さんに連れて行ってもらいましたが、その時に移住してきた日本人ファミリーも一緒にいたんです。子供もいて海外にいきなり移住した人たちとの関わりも初めてだったので、海外で暮らす人が本当にいるんだと新鮮でした。
彼らにとっての当たり前が自分とは全然違うと感じ、新しい選択肢でしたね。
ーー毎週末遊びに行って充実した1ヶ月でしたか?
充実しすぎて帰る直前に40度の高熱が出て、飛行機に乗る日に熱は下がって帰国することができましたが、本当にノマドニアに参加していなかったらどうなっていたかわかりません。ノマドニアの卒業の日には出席できなかったんですよ。
でも同期たちが病院に一緒に行ってくれたり、卒業の日には終わった後にいろんな差し入れを持ってきてくれてそれも自分の中で印象に残る出来事でした。
今、ゲストハウスの運営をしていますが長期滞在の方で体調悪くなる人がいるんですよ。その時にやはりバリ島で熱を出した時の心細さと優しさが染みた感覚が体に残っているから、やってあげたいと自然に思えるようになりましたね。
それは不思議な形で今でもすごく活かされていて、大変だったけど人の温かさに触れた経験でした。
自分の仕事に活かせた10職種
ーー実際に10職種体験してみていかがでしたか?
もともと自分でイベントを企画したりツアーを企画したりと、自分でこれからやっていきたいことが割と明確にあったのでそこに活かせるものを持って帰ろうという意識で10職種を受けていました。なのでSNS運用やWebライター、コーチングやデザインが今でも活きているものかなと思っています。
2日で学ぶにはどの業種も奥深いので、大事なところを教えてもらえたことは自分のやりたいことを補強するという意味ではすごくありがたかったです。Webライターで3ヶ月、SNS運用で3ヶ月とかやっていたらやりきれないですが、2日で少しずつ教えてもらえたことで自分に取り入れやすいと思いました。
ーーノマドニアに参加して変化したと思えることはありますか?
海外で暮らすこともできるんじゃないかと感じました。今、積極的に海外へ行って暮らすかというとまた別ですが、ノマドニアに参加する前はそんなことは絶対にできないと思っていましたが、1回経験していて実際に海外移住した人と時間を共にしてるからこそ、自分にもできなくはないんだと思っています。
というのは、ノマドニアに参加する前私は屋久島でしか生きられないと思っていたから、これがなくなったら生きていけないってことだと屋久島で働いてるとなんか苦しい感じがしていたんですよ。それに比べたらすごく気が楽で、屋久島で生きられなくなったらそれはそれで海外に行ってみるという選択肢もあるんだと、気楽さが自分の中に備わりました。
自分が実際に海外へ行って体験したからこそ、海外へ行くことも人生の選択肢にあるんだと感じて腑に落ちましたね。
ーー卒業後はお仕事はどうされましたか?
ノマドニア卒業して3日後くらいに東京の実家に帰りました。その後ノマドニアの講師の方からWebライターの案件をいただき3〜4ヶ月くらいは記事を書いていました。女性起業家の人たちが入っているコミュニティ内の記事を書く仕事で、インタビューをして文字起こしされたものをもらいそれを読みやすい形にまとめていく記事を何本か書かせてもらいました。
ノマドニアへ行く前には、もともと自分がやっていた対話のワークショップを全国ツアーするというクラウドファンディングをしていて、帰国したらすぐにツアーが始まったのでWebライターの仕事とNPOの仕事をしながら毎週末、東京・名古屋・大阪・京都と周っていて結構忙しかったですね。動画編集を仕事にしている同期のマッキーが東京以外は来てくれたので、動画を撮影してもらいまとめてくれました。
2月10日くらいにバリ島から帰国して、そこから毎週末4地域でワークショップをしていたから3月9日に終った感じで、この間は正直それでいっぱいでした。
ーーそこからどういった経緯で屋久島へ戻りましたか?
これがまた不思議で。もともとクラウドファンディングのリターンを、屋久島で森林浴をする設定をしていたのでそのために4月には屋久島に戻ろうと思っていたんですね。
だけど家も仕事もどうするかまったく決めていなくて、どうしようかなと思っていたらツアーが終わる頃に「あかりん、うちで住み込みで働かない?」と2か所から連絡が来たんです。しかも屋久島の別々のオーナーから。
去年は家と仕事を失ったのに今は2箇所から仕事が来るのかと思って、これはそういう流れだと思いどちらのオーナーにも「2箇所から話が来ているのでどちらも受けます」と言って、住み込みをしながら2箇所のゲストハウスを運営することに決めました。
ーー今の暮らしはどんな生活ですか?
今はゲストハウスのお客さんの入り状況やシフトに合わせて、半々くらいで住み分けをしています。1か所は1週間以上の長期滞在宿でオーナーと2人で運営していて、もう1か所は滞在の制限のないゲストハウスで運営メンバーが3人くらいいます。
屋久島の北と南にあって車で約1時間の距離ですが、行ったり来たりしていてオーナーは違いますが島内2拠点生活を好きにやらせてもらっています。ノマドニアにも参加してクラウドファンディングもしてツアーもした自分だったからこそ、今なら大丈夫だと思って二人のオーナーからの誘いを受けられた部分もあったと思います。
予定があったら東京に帰ったり自分の中で月に1回は島外でイベントしようと決めているので、1月は東京と名古屋でイベント対話のワークショップをする予定です。
感覚や感情を大切にする
ーーお仕事の森林浴ツアーガイドではどんなことをしていますか?
トレッキングとハイキングはどこかに行くことが目的になっていますが、森林浴というのは五感を開いて森に馴染んでいくことを指すんです。あえて目を閉じて音だけで森を感じたり土の匂いを嗅ぐとか手で触ってみるとか。
そういった五感を開いていくことを、ただ「してください」と言われても「これは触っていいんですか」とか集中できないことがあるので、そこで私が入ることにより促進されていくような関わりをする案内ですね。お客さんは今のところ知り合いとか口コミベースで小さくやっているので、今後はもう少し集客を強化していきたいなと考えています。
ーー対話のワークショップではどんなことをされていますか?
オンラインで1対1でお話を聞きながら、その人が大事にしたいことやどんなふうに進んでいきたいかをお話を聞きながら絵でまとめていくグラフィックレコードをしています。今は自分のWebサイトがありそのサイトから連絡が来たらお話しをさせてもらっています。
クラファンしたツアーも対話のワークショップですが、NVCと呼ばれている対話の手法があるんです。全ての人が表現しているものは何か大事にしたいことがあって言っているということだから、ポジティブな反応だったら何か大事にしているものが満たされていて嬉しいありがとうという意味だし、ネガティブなものなら何か大事にしているものは満たされていなくて嫌だ悲しいこうしてよといったお願いという世界観で。
それを相手が悪い自分が悪いという形ではなくて、何を自分が大事にしてるんだろうというところを関わり合っていくという対話のあり方で、これも初めて屋久島に行った時に知ってそこから自分で講座を受けたりしながら学んで対話できる場を作っています。最初は仕事になると思っていませんでしたが、ただワークショップをやりたいと思って始めたので細々と続けていました。
ーーそれでノマドニアに行く前にクラファンをしていたんですね!
クラファンは「自分の感覚と感情を大切にする文化を広げたい」というタイトルで開催しました。森林浴は感覚を大事にする、対話は感情を大事にするものですが、もうひとつ私のライフテーマとして「人と人との間に森のような関係性を」というのがあって。
それは森の中は本当に多様な生き物が生きていますが、それぞれはただ自分の命をまっとうしているだけで全体が繋がり合って全体が受け取り合っている状態なんですよね。
人類の歴史を辿ると、現代は自然から離れた生活だけどその手前の農耕民族は自然から恵みをもらう生活をしていて、その前は狩猟採集民族だったから森の中で生活していたし、その前はお猿さんだったということを辿ってみると、人間も森から生まれてきた存在だとしたら人の間でもそういうことって起こるんじゃないかという仮説があって。1人1人が自分の本来の命をまっとうしているだけで、不要なものも過剰なものもなく全体がすべて満たされた状態にあるのではないかと考えていて。
その時に大事になってくるのがその人が今なにを感じているのか、どんなことを大事にしているのかというその2つの感覚なんです。その感覚は何を感じているかで、感情はどんなことを大事にしているのかに繋がる最初の材料だから、それらを大事にすることがもっとなされてもいいのではないかと思っています。
でもそれをひとりでやろうとすると、わがままだとか感情的で弱いとか頑張れない存在みたいに見られていくから「もうみんなで文化にしましょう」ということを掲げたのが、クラファンでした。
ーーそれを続けてきたことが素晴らしいですね!
やはりひとりで頑張るのは難しいからそれを体感するワークショップを全国で開いて、それに共鳴する人たちが集まる場を作ってそこの地域で暮らしている人たちと繋がって同じことを大事にして一緒に育んでいったら、それは森のようになっていくのではないかと思い開催しました。
なんとなくそのようにして広がっていくイメージがずっとあったので、ワークショップ自体は東京でコツコツ1ヶ月に1回続けたり、オンラインでワークショップを開いたりラジオの発信をすることをやってきたので、その過程で集まった仲間ができて一緒に協力してありがたいことにいろんな地域で開催できました。
ノマドニアにはエネルギーがある
ーーノマドニアに参加した感想を伺ってもいいですか?
すごくいろんな意味で刺激的でした。気温・湿度とかの刺激も、匂いや空気感が全然違う海外ならではの刺激もそうですし、いろんな業種に触れるという意味の刺激や、いろんな生き方に触れるという意味の刺激も。
ノマドニアに参加するまではネイチャー系の人と関わることが比較的多く、大体似たような仕事をしていたり似たような趣味の人と集まることがある中、同期も同じような悩みを持ちながらもバックグラウンドが全然違いそんな人たちと出会えたことがすごく自分の中で大きかったです。大人になってから1ヶ月も一緒に過ごす機会はほとんどないと思いましたね。
同期のマッキーも映像業界でずっとやってきた人で、ノマドニアに参加していなかったら私が勝手に属性で見てしまって「この人には私の世界観伝わらないかもな」と思って最初から希望を持たなかっただろうなと思っていて。でもノマドニアで共に過ごして話したからこそ、この人だったら私がやっていきたいことを動画にして欲しいと思えたから、声をかけさせてもらってその後の繋がりがこれだけ続いているのもすごくありがたいなと思っています。
個人的にはマッキーと出会えたことがノマドニアに参加して得られたものだと思っていて、今までなら全然違う世界の人と思っていた人の中にも自分と似たようなことを考えている人はいるんだという発見と、惜しみなく自分のスキルを協力すると言ってくれていることがすごく自分にとって大きかったです。
ーーあかりんから見たノマドニアコミュニティの良さはありますか?
ノマドと地方の地域課題解決はすごく密接に結びつくと考えています。地方はすごく人手が足りていなくて農業やお店を続けていきたいけど、人手がないからもう続けられないといったことが起こっているんです。
そういった時に、ノマドの人が来て、例えば夜はバイトで飲食店の手伝いをするとか土日は農業の手伝いをすることができるようになったらすごくいいなと思っています。
その時に「ノマドニアのコミュニティがあるじゃん!」と私の中で思っていて、今そこに声をかけられるような仕組みをどうやったら作れるかなと考えています。2024年の能登地震の時にノマドニアのみんなが行っていたことがあると思い出して、ノマドニアの人たちならフットワーク軽く動けるし自分でどうしたらいいのかを考える力がある人たちがここにいるんだと思えるから、それぞれがノマドで活躍する以上に社会貢献できる人たちがいっぱいいるんじゃないかなと思っていて、そこはノマドニアならではな感じがしますね。
それに個々のスキルもやりたいことを実現するのに必要なものを持っている人が多いから、SNS運用や動画制作、Webサイト制作をノマドニアを体験をした人にお願いできることはすごいことだなと思います。
ーーノマドニアの参加を検討してる方にお伝えしたいことはありますか?
前向きにチャレンジしている人たちばかりだから「こんなことやろうと思うんだよね」ということを否定する人は全くいないですよね。むしろ「いいじゃんいいじゃんやってみなよ」とか「必要があったら力貸すよ」「人を繋ぐよ」と、そういうエネルギーがある人にたくさん触れられる環境はいいですよね。
スキルが得られることよりも重要なのではないかと思っていて、1ヶ月で10職種本当にできるようになるのかと感じるかもしれないですが、できるようになるというよりその人たちと一緒にいるからできるようになるという部分があるのかなと思っていて、そういうことを楽しみにそういうことを期待して参加したらいいのかなと思います。
ーー貴重なお話しありがとうございました!今後の活躍も応援していますね!
あかりんさんのように新しいことにチャレンジしたい方には、ノマドニアへの参加をおすすめします。ノマドニアは1ヶ月で10の職種を体験する、いま話題の海外ノマド体験プログラムです。
日テレ「笑ってコラえて2時間SP」でも紹介され、全国の書店に並ぶ「海外ノマド入門」も多くのメンバーが掲載されています。また、ノマドニアは日本最大級のノマドフリーランスコミュニティでもあり、数百人にのぼる卒業生が世界各地で自由な働き方を実現しています。
詳しくは以下の公式サイトをご覧ください。
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スキルと仕事を組み合わせて「何者か」になるスラッシュワーカーズ
自由に自分らしく働くためには「スペシャリストになるしかない」と思っていませんか?それは間違いです。会社の寿命が短く、人間の寿命が長くなる中、1つの仕事だけで人生を支えることは難しくなりました。
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