嫌なことを続けるよりも、先が見えない未来に期待する

  • 2024.10.06

今回はノマドニア卒業生の橋本知都さんに、ノマドニア参加前はどんな生活をしていたのか、そして参加してからの心境の変化、今現在までのお話を伺いました。

 

インタビューを受ける人

  • 橋本知都さん(27歳)
  • 職業:グラフィックデザイナー/ノマドニア講師
  • ノマドニア参加期:ジョージア1期(2022年1月〜)
  • 16Personalities:論理学者INTP
  • Xアカウント
  • ポートフォリオ

 

ノマドニア編集部
こちらの記事はノマドニア編集部よりお届けします!

25歳で退職すると決めていた

ーー自己紹介お願いします!

名前は橋本知都です。今現在は、兵庫県に住んでいて時々国内の行きたい場所にフラッと行ったりしています。

ノマドニアは2022年1月のジョージア1期に参加しました。

 

ーーありがとうございます。参加する前は何をされていましたか?

空間デザイナーとして、百貨店に入っている化粧品ブースのデザイン設計の仕事をしていました。化粧品を使う時のテスター台やそのテスターを置く什器の図面を書いて、3Dデザインして作成するという一連の流れを約3年間していました。

 

ーーノマドニアに参加した時はお仕事はどうされていましたか?

参加当時は退職して今後どうしようかなと考えているときでした。基本的にずっと同じことをするのが嫌だったので、25歳くらいで会社を退職しようとずっと考えていたんです。

やっぱり会社で働いていて職場の環境とかも嫌だったので、嫌なことをやり続けるよりかはまだ未来が分からない状態の方が希望がもてると思って退職しました。もう辞めたいが勝っていたので、未来のことはどうにでもなると思っていましたね(笑)。

 

その後小さい頃から海外へ行きたいと思っていたこともあり海外=ワーホリと考えましたが、ワーホリ自体も実際どんなものなのか理解できていなかったんです。そんな時知り合いにノマドニアのことを教えてもらいました。

知り合いだから別に怪しさとかもなく、すぐに説明会に申し込んで応募して参加を決めました。

 

可能性を胸に抱いて

ーーノマドニアに参加したいと思った理由はありますか?

1ヶ月で10職種を体験できるのがいいなと思いましたね。これからの可能性をまだ広げられると思ったので希望がもてました。

それとジョージアという国を知らなかったので行ってみたいなと思い、その2つで迷わずに参加を決めました。

 

ーー実際に10職種体験していかがでしたか?

自分の好き嫌いがはっきりわかりました。本当にライターは向いていないと思ったし、SNS運用や広告運用も自分には合っていないと感じました。

逆にデザイン系のグラフィックデザインやWebデザインは前職でツールを使用していたこともあり好きでした。あとはVyondというアニメーションを作る講座があり、それも楽しいと思えたのでその3つを今後やってみようと考えていました。

 

ーージョージアはそのまま滞在する方が多いと聞きます。知都さんはどうされましたか?

参加中は楽しかったので卒業後のことはあまり考えていませんでしたが、同期でジョージアに残る組とそのまま帰国する組、違う国に行く組が出てきて自分もどうしようと考えるようになりました。元々残ることは考えていませんでしたが、残る子達も何人かいたので私も一緒に残ろうと思い卒業後もそのままジョージアに3ヶ月滞在しました。

 

同期の存在はとても大きくて、この先のことを何も考えずにただ参加している方よりかは、何かしら自分を変えたくて参加している方が多いほど、自分も変わらないとと焦ってくるので同期の雰囲気も大事になってくるとその時感じました。

 

ーーしばらく滞在していていかがでしたか?

デザインをしている人があまりいなかったので講師の方にいろいろ聞いていましたね。デザイン以外ではメンタル面やフリーランスとしてのノウハウを、滞在しているノマドニア卒業生に聞いたりもしていました。

でも今思えば、もっと滞在している人たちとコミュニケーションをとって仕事の話やフリーランスとして今後どうしていくべきなのかを聞いていたら、一段と早く楽な方法にたどり着いていたのかもしれないと感じました。

 

楽しかった同期との思い出

ーージョージアでの生活はいかがでしたか?

私が参加した時は1つのホテルを借りて、各個室に同期12人で住んでいたんです。だから講座が終わったら大体みんなで飲んでいました。

ホテルで飲んだり外のお店で飲んだりしていて、何人か二日酔いになりながら講座を受けている日もありましたね(笑)。

 

1番思い出に残っているのは講座の最終日にパーティーがあったことです。ジョージアに滞在している日本人とノマドニアの同期とでパーティーをして、お酒が飲める5〜6人でワインを12本開けて、やっぱり翌日に二日酔いになりながら最終日を迎えた思い出がありますね(笑)

いいワインだったのであまり悪酔いとかはしませんでしたが、滞在中は本当によくみんなで飲んでいました。

 

ーー仲が良かったんですね!同期との滞在中の思い出はありますか?

ジョージアのカズベキという地域に、天国に近い教会と言われる有名な山の上の教会があるんですね。そこへ行こうという話になり同期8人でバスに乗ってカズべキに向かいました。

過去にその教会に行ったことがある子が一人いて「山道を登って行けば最短ルートで教会まで行ける」と聞きみんなで登り始めたんです。でも雪山だしみんな普通のスニーカーなんですよね。

それでもメンバーの中には登山部の子もいたので二人に誘導してもらいながら、途中転んだりしてもやめずに登っていたんです。どうにか中間地点まで辿り着いて「ここからまた頑張ろう!」と登り始めたんですが、次に行くルートが細い道で防護柵すらなくて、転んだら谷底に落ちるような場所だったんです(笑)。

でも誘導してくれている二人は行こうとしていて、残りのみんなはさすがにスニーカーだし落ちるかもしれない、高所恐怖症の子もいるからさすがにやめようと下山することにしました。下山するのにも、本当に歩けないからお尻をつけて滑りながら下りてきて命懸けでしたね。

それで下山してから、普通に車で教会に行ったんですよ(笑)。車で行けるのに歩いて行こうとしていて、それが今思い出しても可笑しくてサバイバルみたいなことをしていましたね。

その日の出来事で同期が打ち解けられたのかなと思います。

 

環境を変えたことにより自分の好きを再確認

ーー卒業後はどうされましたか? 

卒業してからすぐは、デザインじゃなく動画編集をしようと思いポートフォリオを作りました。知り合いの知り合いに動画編集者の方がいたのでその方に作ったポートフォリオを見てもらいましたが、なんとなく自分の中で動画編集は違うなと感じそのことを相談したんです。

そしたら「デザインのソフトを使えるならサムネイル作ってみるのはどう?」とアドバイスをもらい、実際に作ってみたら楽しかったんですよ。そこから独学でグラフィックデザインを学び、実践する期間を1〜2ヶ月くらい設けました。

 

ーー改めてデザインが好きだと気づいたんですね。その後はお仕事はどうされましたか?

もともとジョージアから日本に帰るまでには何かしら案件を1つ取ろうと決めていたので、デザインの独学準備期間が終わってからはクラウドワークスでとにかく応募していました。そこで仕事が5件くらい決まりましたね。

あとノマドニアの月1回のミーティングに参加した時、「グラフィックデザインに向けて勉強中で今後活動していこうと思っている」という話をしたら、当時のTwitterで発信するのがいいよとアドバイスをもらいました。そのアドバイスを元に実際に発信したことで、いろんな方に見てもらってそこからお声がけいただくことが増えましたね。

全く知らない方からもTwitterのDMで連絡をいただき、ノマドニア関係の方からも連絡がきてトントン拍子にお仕事も頂けるようになりました。

 

ーー行動力がすごいですね!初めての案件は?

ジョージアにいる時に、クラウドワークスのサムネイルの案件に募集してお仕事したのが初めてです。すごく安価でしたが1枚500円とかで請負っていましたね。

その後はサムネイルメインでお仕事をしていましたが、やっていることはあまり変わらなかったのでバナーやチラシやポスターと、徐々に自分ができるデザインの媒体を増やしていきクラウドワークスからは離れていきました。

 

ーー卒業してからどれくらいで収入は安定しましたか?

半年とかですかね。やはり波はあるんですが、卒業して半年後から約1年で安定してきました。

他には手を出さずにサムネイルやチラシやバナーと、とにかくグラフィックデザイン1本でやっていました。でもやっぱり1年目って本当に大変でしたね。

フリーランスも初めてだったので請求書はどうやって書くのか見積もりはどうやって書くのかと、わからないことだらけでした。

 

ーーそれでも現在フリーランスとして生活できているのはすごいなと思います!

ありがとうございます。ノマドニア参加当時は、契約社員や派遣社員という働き方があるのも分かっていなくて、今となればいろんな働き方があるからいいなと思うこともあります。

でも毎日会社に出社して正社員をする働き方には、絶対に戻りたくはないんですよ。絶対どこかの社員に戻らないと決めています。

 

あまり日本の環境が自分の中で合っていないと思っていたので、やはり自分に合う環境に行って自由に仕事ができる方法を見つけられて、本当にノマドニアに参加して良かったと思っています。

 

卒業後にノマドニア講師に

ーーノマドニアに参加して変化したことはありますか?

1つは人に対して緊張なく気軽に話せるようになりました。ノマドニアにいる皆さんが似ているからなんですかね。

ノマドニアの方は今の環境を変えたいと思っている方が多くて否定的な方が少なかったので、自分も肯定的に話せたり自信もついてきましたね。

 

あとジョージア滞在時にロシア語やジョージア語しか話さないような場所に行って、その時本当に自分の意思さえ伝えられることができれば生きていけることを知りました。サバイバル力が強くなりましたね(笑)。海外に行くのも気軽に行けるようになり、お金とかではなく知らない国に行ってもどうにかなるという思考になりました。

 

卒業して2年後にジョージアで講師をしてからその後にエジプトに行ったんですね。もうすごいお金を巻き上げてくるんですよ(笑)。でも自分が払える金額はこのくらいだって強気で言えるようになりました。

人種に関係なく自分の意思をしっかり伝えられるようになりましたね。

 

ーー卒業後にノマドニアの講師をされていたんですね!

そうなんです。卒業して約1年後に「グラフィックデザインの講師をやってみませんか?」とお声がけをいただきました。

卒業1年後の1月にバリ島で初めて講師として登壇させていただき、その後バンコク特別会の講師もしました。そこで一旦日本に帰国しましたが、その年の夏に再度「講師としてジョージアへ行きませんか?」と声をかけていただきジョージアでは2コマ講師をしました。

卒業した翌年にバリ島・バンコク・ジョージアと合計で4期の講師をさせていただきました。

 

ーー講師をしていかがでしたか?

やはり人に教えることが初めてだったのでとても緊張しました。本当に大変ですね、人に教えるのって。

緊張もしていたし、もっとこうした方が伝わるんじゃないか楽しんでもらえるんじゃないかと改善点も見えてきました。自分がフリーランスになって1年目の大変さを、今後フリーランスになりたいと思っている方に伝えられたので応援したくなりましたね。

デザインに興味持ってくれたら嬉しいなと思いながら講師をしていました。

 

ーーでは今は講師以外にどんな仕事をされていますか?

もうすぐお付き合いは2年ほどになりますが、3社と業務委託契約をさせていただいています。主にチラシやポスター、バナーなどを制作するグラフィックデザインの仕事がひとつですね。

あとはアパレルショップを経営している方がいまして、主にそちらの広告のデザインをサポートしています。それと、オンラインデザインスクールの講師としてコーチングもしています。

あとたまに友人から単発でお仕事の声がかかることも多いですね。最近は自分から新しく営業することはもうほとんどないです。

 

フリーランスこそコミュニティに入った方がいい

ーー今後の展望はありますか?

仕事面ではグラフィックデザインは続けていきたいですが、同じデザイン業界の雑誌とか書籍のデザインをするDTPデザインという仕事がり、そっちもやってみたいと考えています。

 

生活としては今後、どこかの国と日本の2拠点生活をするのが理想です。好きな場所に行きたい、自由に生きたいですね。

それとヨーロッパ1周したり南米チリにあるマチュピチュを見に行きたいです。もう本当やりたいことはたくさんあります!

従兄弟がメキシコ料理屋を経営していてそこに来るメキシコ人の方が素敵で、南米の人の考え方はいいなと感じたんです。「家族第一で仕事は二の次だよ」と言っていて「あぁなんて素敵な考え方なの」って心に響いて、仕事ばかりじゃなく自分のことや周りの人を優先にという考え方がいいなと思いました。

 

ーーノマドニアに参加した感想を伺ってもいいですか?

自分に合っていたなと思いますね。あの時に参加せず、ワーキングホリデーに行っていたらまた違った人生だったかもしれないですが、今は自分にあった働き方を見つけられて本当によかったなと思います。

大変なこともありますが、やらない後悔よりやって後悔の方がいいなと思っていて、やって後悔もなかったので参加を決めた2年前の自分の行動は正しかったと思いましたね。

 

ーー知都さんから見てコミュニティの良さはどこですか?

私がノマドニアに参加したのがジョージア1期で最初の頃だったので、周りは怪しいと言っていました(笑)。でもずっとどこの国も参加人数が減らない、こんなに参加者が増えるなんて思っていなかったですね。

自分が知らなかったことが知れるしノマドニアに参加して本当に世界が広がりました。やっぱりコミュニティに入るのは大事ですよね。 

 

フリーランスの方は1人で突っ走ってやるより何かしらコミュニティに入った方がいいなと思います。ノマドニアもそうですし、他のフリーランスのコミュニティでもいいと思うんです。

私はノマドニアを卒業してから別のコミュニティにも参加したんですが、そこで仲良くなった子とシェアハウスしたりまた別のコミュニティを教えてもらったりしましたね。

 

営業が下手なこともあって直接会った方がより自分のことを理解してもらえると思い、セミナーに行ったり何かしら自分を売っていこうと行動していました。フリーランスになって1年はコミュニティ入ったりセミナー行ったりとひたすら動き回っていましたね。

結果そこから仕事を紹介してもらうこともあるので、自分から動くというのは大事だなと思いました。

 

ーーノマドニアはどんな方におすすめしたいですか?

仕事を辞めたい環境を変えたいと思っていて、漠然とした不安があるけれど今後どうしたらいいのかわからない方や、人生の選択肢を広げたいと考えている方には是非参加してもらいたいですね。あと海外で働いてみたいけどどんな働き方があるのか、闇雲に迷っている方にもおすすめだと思います。

それとノマドニアに参加するならジョージアをお勧めしたいですね!他の国だったらビザの関係でその国を出なきゃいけない問題があると思いますが、ジョージアなら約1年滞在できるので、あえてその環境に身を置いて自分を追い込んだ方がいいと思います。

 

ーーありがとうございました!!今後の活躍も応援しています!

本記事を読んで知都さんのように新しいことにチャレンジしたい方には、ノマドニアへの参加をおすすめします。ノマドニアは1ヶ月で10の職種を体験する、いま話題の海外ノマド体験プログラムです。

日テレ「笑ってコラえて2時間SP」でも紹介され、全国の書店に並ぶ「海外ノマド入門」も多くのメンバーが掲載されています。また、ノマドニアは日本最大級のノマドフリーランスコミュニティでもあり、数百人にのぼる卒業生が世界各地で自由な働き方を実現しています。

詳しくは以下の公式サイトをご覧ください。

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