今回はノマドニア卒業生の宮岡岐興さんに、ノマドニア参加前はどんな生活をしていたのか、そして参加してからの心境の変化、今現在までのお話を伺いました。
インタビューを受ける人
- 宮岡岐興さん(31歳)
- 職業:ライブコマーサー/コミュニティ運営
- ノマドニア参加期:ジョージア5期(2022年7月〜)
- 16Personalities:運動家(ENFP)
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コロナ禍で強制帰国。どうしても海外で働きたかった
ーー自己紹介お願いします!
宮岡岐興です。出身は愛媛県ですが今はトルコに住んでいます。
ノマドニアは2022年7月に開催されたジョージア5期に参加しました。今は主にライブコマーサーとして活動していますが、今年の6月から新たなビジネスもスタートしたところです。
ーーありがとうございます!ライブコマーサーとはどんなお仕事ですか?
ライブコマースをしている人をライブコマーサーと言うんですが、分かりやすく言うとテレビショッピングみたいな感じで、ライブ配信をしながら物販するという新たな物販方法になります。私がやっているのは海外ライブコマースなので現地のお店に行ってライブ配信しながら、日本の方向けにその国のものを販売しています。
今は中国や東南アジアがすごく流行っていますね。Tiktokもライブコマース機能をつけたので、やりやすいプラットフォームがたくさんあるのも流行りの一因かなと思います。
日本はまだそのプラットフォームがとても少ないので、まだまだこれからかなと感じています。
ーーノマドニア参加前は何をしていましたか?
ちょうどコロナ期間中の2年間、海外輸入食品を取り扱っているKALDI Coffee Farmの店員をしていました。その前はベトナムにいましたが、コロナで倒産してしまい日本に強制帰国になってしまったんです。
あの頃は本当に仕事がなくてコロナ禍だったので日本全体が巣篭もり状態でした。だけど小売りだけがとても需要がありKALDIが求人を出していたんです。
やはり海外が好きなので、少しでも海外気分を味わいたくてKALDIで働かせてもらっていました。
ーーそうだったんですね。ベトナムでは何をされていましたか?
ちょうど丸1年くらいベトナムで日本語教師をしていました。日本語学校とかではありませんが、日本で就職したいエンジニアさんたちに日本語を教える仕事をしていました。
ーー元々海外で働きたいと考えていましたか?
元々海外が好きで特にフランスが好きだったので卒業してから留学も行きました。でも、とりあえず一度は日本で社会人経験が必要だなと思い日本企業に就職したんです。
けれど海外で働きたいとはずっと考えていたので、会社に勤めながら日本語の先生になる学校に通って資格を取得しました。それで、資格が取れたタイミングでベトナムへ渡航し働いていましたが1年経った頃にコロナ禍になり倒産しちゃったんですよ。
ーー1番最初にベトナムを選んだのはどうしてですか?
国はどこでも良かったんです。日本にいながらオンラインで何社か面談をして、台湾や他の国も内定はもらっていましたが、ベトナムの会社が本当に魅力的な会社で、やっていることが面白かったのでベトナムの会社に就職しました。
ーーすごい行動力ですね!昔から海外志向がありましたか?
学生の時から英語が好きで、大学がちょうど仏文と言ってフランス文学とフランス語を専攻する学科にいたので、旅行に行ったり海外留学へ行ったりしてやはり海外は楽しいし面白いなと思うきっかけにはなりましたね。
海外へ行こうと考えていた時に出会ったノマドニア
ーーノマドニアを知ったきっかけは?
コロナ禍が落ち着いてきて日本全体が国外に出れそうな雰囲気になってきていて、私もまた海外に行こうと考えている時期だったんですよね。そんな時にベトナムに住んでいる時仲良かった友人にたまたま『最近何してるの?』とLINEを送ったんです。
そしたらノマドニアに参加すると聞いて、面白そうだから話を聞かせてもらいました。私自身も30歳になるまでに絶対に海外に出るというのはずっと決めていたことだったので、海外にもう1回就職で行こうかなと考えていた時だったんです。
元々ノマドという働き方にも興味があって、いつかはやってみたいと思っていたんですよね。私は、働きながら副業を初めてそのまま頑張って実績を重ねて、やめてからフリーランスに移行するものだと思っていました。
そんな時にノマドニアの話しを友人から聞いて、これならもう参加した方が早いんじゃないかと思い海外就職をやめて参加することを決めました。仕事はいつやめようかとタイミングをうかがっている時だったので話しを聞いてから決めるのは早かったですね。
ーー参加をしようと思った決め手はありますか?
日本語教師をしていたのでそれをオンラインで仕事にできるかなと考えてはいましたが、それ以外はノースキルだったんです。
ノマドになりたいと考えてはいたけれどどういう職種があるのかも知らず、ノマドになる上でどういうことをすればいいのかも分かっていなかったんです。ただ講座を受けたからと言ってすぐにノマドになれるかと言ったらそうじゃないことも分かっていました。
パソコン1台あればできる仕事のスキルはなかったので、話を聞いた時に10職種も体験できるコンセプトがとても魅力的に感じました。ノマドという働き方自体にすごく憧れがあったので単純に面白そうだなと思い、ノマドニアに参加したら何かヒントが見つかるかもしれないと考え参加を決めました。
同じ想いを持った仲間に出会えたことが何よりも価値がある
ーー実際に10職種を体験した感想はいかがでしたか?
元々動画編集とSNS運用に興味があったので仕事にするならどっちかがいいなと思いながら講座を受けました。他の職種は全く私の知らない世界もありましたが、やはりあの時勉強していたからこそ雰囲気だけでも知れたことが良かったなと思います。
例えばホームページ作成だったりデザインの話だったり、今は使わないけど話はできるようになったので触りだけでも知っておくのはとても大事なんだなと今となっては感じています。 ノマドニアの講座はどれもすごく楽しかったです。
ーージョージアで生活してみていかがでしたか?
同期のみんながとても仲が良くて色んな場所へ行った思い出がありますね。特にこれといったことではないですがご飯を食べに行ったり一緒の時間を過ごしたりしているのが楽しかったです。
日本にいると仕事に追われてなかなか新しい出会いの場を作れなかったり、それこそコロナ禍で全然外に出られなかったというのもありますが出会いってあまりないじゃないですか。
だから大人になってサークル感覚で全然知らない人たちと出会って一緒に長時間何かを共にするということってなかなかないんですよね。でもノマドニアに参加して仲間ができてジョージアに来た思いとか共通の目標があって。
同期ってやはり似ているところがあるので、何が楽しかったというよりかは同じ想いを持っている人たちに出会えて一緒の時間を過ごせたのが1番楽しかったしとても価値のあるものになったと思います。
ーー印象に残っている出来事とかありますか?
個人的ですがコロナに罹患してしまったんです。ちょうどコロナが終息するくらいの時期だったので、まだ結構かかる人が多かったんですよね。
なので出られない講座もいくつかあって、家でオンラインで講座を受けていました。それで、その時期に計画していた同期との旅行に私だけ参加できなかったのが一番の想い出ですね(笑)。ちょっと残念な想い出です。
とにかく泥臭く出来ることからやっていく
ーー卒業してからはどうされましたか?
ジョージアにはそのまま半年くらい住んでいました。まだ収入の面で波はありましたが、元々動画編集は趣味でやっていてSNSも好きだったので、これが一番仕事にできそうだなと感じていました。
なのでジョージア滞在時は動画編集とSNS運用、それとSNSの使い方とかを企業さんに教えるコンサルを仕事にしていました。
ーー初めてのお仕事の案件はどのようにして獲得しましたか?
最初は知人ですね。講師の方や卒業されてフリーランスとして活動されているような方にたくさん話しかけて仕事くださいって言ってお仕事をもらっていました。
もちろん同期のみんなとの時間も大事だけど、講師との繋がりも大事だなと思っていて声かけてお仕事いただいたりしていました。ただ紹介でお仕事をさせていただいてはいましたが、やはりお給料がすごく安かったので頑張っていっぱい働いて、とりあえず稼働していれば収入にはなるので、なんとか会社員の人と同じくらいに稼げたらいい方でした。
ーークラウドソーシングサイトで応募とかはしていませんでしたか?
全く使わなかったですね。あとは当時のTwitterで何個かお仕事いただいたりしていました。
動画編集用のアカウントを新しく作って発信もしていたし、普通に募集があるのでそれにたくさん応募してお仕事いただいていました。地味ですがみんな最初はこんな感じで進んでいるのかなと思っていて、今となってはもっといいやり方とかあるとは思いますが知識もなかったので泥臭くやっていましたね。
自分に合っている職業を見つけられてまさに海外ノマド生活
ーーそこから今のライブコマースをお仕事にされたのは何がきっかけだったんですか?
半年間くらいジョージアに滞在していましたがちょっと飽き始めていたんです。そこで元々ヨーロッパが好きだったこともあり、今後いつ行けるかも分からないしフリーランスとしてもこの先うまくいく見通しがつかなかったので、行けるうちに行こうと思いヨーロッパに行ったんです。
3ヶ月間ほぼフランスに滞在していましたが、貯蓄がみるみる減っていく一方で、これは大変だと感じていました。月に20万〜25万いただいてはいましたが、動画編集だけでこれ以上稼げないのは目に見えていたので、この生活は続けられないし何かしなきゃいけないと考えていました。
ーーヨーロッパ圏は生活費が高いですよね。
そうなんですよ。それでその時に旅を続けるなら旅と相性がいい仕事があればいいなと考えていて、海外のものを仕入れて日本で販売するECサイトをやろうかなと思っていたんです。
でも知識もなかったので『ECサイトできる人いたら教えてください』ってXに呟いたんですよね。そしたらたまたま仕事で繋がっていた友人から『キヨさん僕ライブコマースやっているからやってみない?』って声をかけていただいたんです。
話を聞いてみたら面白そうだし、それなら旅しながらできそうだなと思ったんですよね。基本的に最初は自分一人では何もわからないので課金しますが、将来自分がちゃんと回収できればいいと思っているのでお金を払ってOJTを受けました。
実際にやってみたら本当にやりやすくて思った以上に成果が出たので、これは仕事にできそうだなと感じました。それからはライブコマースの仕事を増やしていって、今でも動画編集の仕事も少ししていますがメインはライブコマースの仕事をしています。
ーーライブコマースのお仕事は楽しいですか?
海外で仕事するって固定概念としてパソコンで仕事するイメージがあると思うんですよ。でもそうじゃない仕事もあって、部屋に篭もってパソコンに向き合うより、自分に合っている仕事を私は見つけることができて良かったです。
ライブ配信をしていると視聴者のみんなと一緒に旅をしている気分になれるし、それをみなさんも喜んでくださるのが嬉しいです。また、自分がインフルエンサーだとは思っていませんが、自分のファンになってくれて少なからず影響を与えている存在になれたことは誇りに思っています!
もちろん大変なこともありますが、始めて1年以上経っても飽きずに楽しんでお仕事できています。
ーーしばらくはトルコに滞在されますか?
トルコのビザを持っていないので、1年間のうち滞在出来る180日間の中で一度に3ヶ月以上は滞在できないんです。だからその度に出国しないといけないんですよ。
なのでトルコに1ヶ月いたら、またどこかの国へ行ってバランスよく年間180日滞在出来るようにして、今年いっぱいはヨーロッパにいると思います。
ーー移動も大変ですが、本当にノマド生活ですね!
そうですね。でもノマドするおすすめポイントとしてはやっぱり拠点があるノマドの方が絶対に楽だと思っています(笑)。
今はありがたいことにトルコで彼氏ができて彼の家に少し荷物を置かせてもらえるようになったので捨てなくて済むようにはなりましたが、それまでは本当にもったいないけど全部捨ててまた買ってと繰り返していてトランクひとつで生活していました。
私は化粧も好きだし服も好きだから、最低限の荷物にするのがなかなか難しくてそれが大変でした。だからやっぱり「拠点ありノマド」が話し聞く限りだと多く感じていて、それこそノマドニア内だとジョージアに拠点置いてるとかバリ島に拠点置いている人も多いと思うんです。
拠点を作って半年くらいどこか行くとか、1週間行ってまた帰ってくるとかそういう動きの方がおすすめですね。実際拠点がないと大変です(笑)。
フリーランスを続けてきて感じた違和感。事業を立ち上げ新たに前進!
ーーノマドニアに参加して変化したことはありますか?
フリーランスとか海外ノマドはスキルがないとできないのではないかと思っていましたが、そういうわけではないんだなという気づきがありました。ノマドにもいろんな種類があると思いますが、私は本当に拠点がなくずっと点々としている感じなのでそれこそ本当に遊牧民ですね。
ーー今後の展望はありますか?
私がこの数年フリーランスとしてやってきて思ったのが、ずっとワーカーは嫌だなというのはとても感じていたことなんです。結局フリーになっても業務委託を組んで企業さんからお仕事をいただくとなると会社員と働き方が変わらなかったんですよね。
会社員と同じような時間で働かなきゃいけなかったり海外にいるとミーティングの時間も変な時間に入ってしまったりと会社員時代より大変だったんです。なのでワーカーであり続けるのが、自分には合わないなと感じました。
だから今後は自分でビジネスをやりたいと考えていて、ライブコマースも半分自分でビジネスしているようなものですがもう少し大きくしていきたいなと思っています。新しいビジネスも既に立ち上げてはいるので、今後の展望としてはトルコで法人化をしてもっと収入を得られるようにしていくのが当面の目標です。
ーー新しい事業はどんな事業ですか?
事業内容としては主に3つあるんですが、ひとつは『一歩先へ』進みたい方を応援するコミュニティを運営しています。起業をしたり新しいビジネススキームを見つけたり、メンバーの可能性が広がる場でありたいと考えています。
もうひとつのワークショップではライブコマースを中心に、受講することでマネタイズできるよう設計しています。現在は海外ノマド向けだけでなく、駐在ママさん向けのコミュニティと提携していて、ママさんたちが最終的にはインフルエンサーとして活動できるような仕組み作りをしてワークショップを開催してます。
これからは、レバレッジが効くのでいろんなワークショップを世界中で開催していきたいと思ってます。
最後に『旅する恋活』と称して、簡単にいうと世界各国で街コンイベントを開催するというものです。ノマド生活をしていて感じたのが、恋人を見つけるのは難しいし同じノマド仲間をノマドニア以外でなかなか見つけられなかったんですよね。
だから、旅しながら出会いもあればいいなというのがきっかけでスタートしようと思いました!現地の駐在さん・ノマド向け・外国人との出会いなど、いろんな組み合わせで世界各国で開催予定です。
行動することで人生の転機に。ノマドにならなくとも得られるものはある
ーーノマドニアに参加した感想は?
一言で言うと参加して本当に良かったなと感じています。何が良かったのかって言うと、正直ノマドニアに参加したからといってフリーランスになれるとか仕事がもらえるわけではないんですよね。
それは入る前から分かっていらっしゃる方もいると思うんですが。ただこのきっかけがなかったら今の自分はないのでやはり何かのきっかけにはなるんじゃないかなとはとても思います。
あと同期との出会いも自分の財産になりました。みんな世界各地にいるのでなかなかオフラインでは会えないのですが、2年経った今でも定期的にZoomしていて近況報告したり自分のビジネスの話をしたりそういった話ができるのは嬉しいですね。
他のコミュニティに入っていれば仲間はできるんですが、ノマドニアの同期ってまたちょっと特別だと思うんです。1ヶ月間みんなでずっと一緒に同じ目標に向かって過ごしているので、そんな仲間ができたのも私にとってとても価値があるものになりました。
ノマドニアに参加したことできっかけ作りになってくれたなというのはすごく自分の中では大きいですね。人生の中でそういった転機は何回かありましたが、そのひとつがノマドニアに参加したことかなと思います。
ーーノマドニアに参加しようか検討されている方に伝えたいことはありますか?
悩んでいるならとりあえず参加してみたらいいとは思いますね。講座の内容とかで悩んでいるなら1回ちょっと考えた方がいいですが、金額だけで悩んでいる場合は参加した方がいい。
それくらい価値はあると思います。やらずに後悔するよりもやって後悔した方がいいというのは自分の中でいつもあるので私は本当に参加して良かったと感じていて、参加してマイナスになることはないと思います。
私の同期にもいますがノマドニアに参加してみて、ノマドの働き方は自分には合わないなと気づきがあり、それで日本に帰って就職するのも間違いじゃないと思うんです。それもひとつの気づきじゃないですか。
例えばノマドになれなくてもそれはそれできっと気づきがあったからこそ、そういった選択をしたわけであって何かしらのきっかけにはなると思います。ノマドニアに参加したことを機にみんな絶対何かしら動きがあるんですよね。
ーーありがとうございました!今後の活躍も応援しています!
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