何度でも挑戦してきたからこそ新しい道に繋がっている

  • 2024.10.06

今回はノマドニア卒業生の有賀沙樹さんに、ノマドニア参加前はどんな生活をしていたのか、そして参加してからの心境の変化、今現在までのお話を伺いました。

 

インタビューを受ける人

  • 有賀沙樹さん(38歳)
  • 職業:コミュニケーションマネージャー/Podcaster
  • ノマドニア参加期:バリ2期(2024年6月〜)
  • 16Personalities:運動家(ENFP)
  • Xアカウント
  • Instagram
  • Podcast

 

ノマドニア編集部
こちらの記事はノマドニア編集部よりお届けします!

コロナを機に宮崎へ移住

ーー自己紹介をお願いします!

2023年7月に開催されたバリ島2期に参加をしました、有賀沙樹と申します。よろしくお願いします。

普段は地域のPRとスタートアップのPRをしていまして、基本的には広報周りのお仕事をフリーランスでさせていただいております。

 

育ちはずっと神奈川県で関東にいましたが、コロナ禍のタイミングで宮崎県に移住して4年目になります。今は宮崎と東京の2拠点で動いています。

 

ーーありがとうございます。ノマドニアに参加する前は何をされていましたか?

元々7年ほどフリーランスで働いていまして、コロナ前は全国の自治体職員向けのビジネスマナー講師をしていました。前職を辞める時に、なにを仕事にして独立するかを考えずに退職し、たまたまご縁があったのがビジネスマナー講師の仕事だったんです。

日本全国に出張して、電話対応や窓口対応、コミュニケーション研修やクレーム対応研修、それにSDGs研修などご依頼に合わせて研修を作って提供していました。

 

ーー日本全国の自治体を対象にお仕事をされていたんですね!

北は北海道から南は沖縄まで、出張できるのが楽しくて出張を伴う案件を率先して引き受けていました。ただ、未経験でスタートしたため最初はできる研修内容も限られていたんです。

月に1本2本仕事があるかどうかの時期もあり、当時はフリーターのような感じで英語のミュージカルショーのスタッフや学童保育にオンラインで授業を届ける仕事など色々並行してやっていましたね。徐々に講師の仕事が増えてきたと思っていた矢先、コロナ禍になり対面の仕事が全てなくなってしまったんです。

それこそ自治体なんて特に来ないで欲しいという雰囲気だったので、半年間が全て白紙になってしまいました。収入源が急にストップするフリーランスの危うさを体感しつつも、同時に心のどこかで「もう3年経ったしちょうど潮時かも」と妙な納得感もあってマナー講師の仕事は辞めて次の道を探し始めました。

 

ーーそうだったんですね。

その後、オンラインイベントへの参加を通じて自分なりにスキルを獲得しようとしていた時に、たまたま宮崎県の新富町にある一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(以下、こゆ財団)という地域商社の講座を3ヶ月程受講することになったんです。コロナ禍だったのでオンラインとオフラインのハイブリッド形式に変更されたお陰で関東圏にいながら気軽に参加が出来て、たまたま運営メンバーから「来年は講座の運営を一緒にやらない?」とお声がけいただいたことがきっかけで移住を考えるようになりました。

当初は全く移住という選択肢は考えていませんでしたが「どうせコロナ禍で東京の仕事もなく、面白そうだし移住もありかも」と思い宮崎へ移住してみたら、そこから色々道が開けたんです。

 

挑戦を続けていたら長年やりたかったラジオ番組を持つことに

ーー移住してから新しいことを始めましたか?

いま私が暮らしている新富町が1万6000人くらいのスモールタウンなんですが、7年くらい前に役場が「このままじゃ人が流出するばかりで街が衰退してしまう」と危機感を覚えて、まちづくりをメインにする地域商社としてこゆ財団を作っていたんです。日本全国各地に地域商社と呼ばれるものが増えていますが、新富町は割とその走りだったんですよね。

そこで新富町に移住した方々や町長とも出会い「この人たちと一緒に何か楽しいことをやりたいな」と感じて色々挑戦していた結果、移住して4年が経っていました。元々まちづくりがしたかった訳ではなく、気が付いたらまちづくりに携わっていたという感じです。

 

当時もですが、いまだに自分が何をやりたいのか明確に見つかってはいないので、気になるものには色々と挑戦してきましたし、今後もそうしていくと思います

 

ーー他にも新しいことを始めましたか?

実は宮崎に移住する直前に都内にあるべンチャーキャピタル※1とご縁があり、投資先のスタートアップを盛り上げていくお仕事もスタートしました。そこで、PRとメディアトレーニングを目的に投資先の起業家の方々を紹介するPodcast番組※2の制作を提案したところ、是非やって欲しいとお返事をいただき4年目になります。

「起業家のキモチ」という番組名で毎週火曜日に配信していますので、ぜひSpotifyなどでご視聴ください。

※1ベンチャー企業やスタートアップ企業といった未上場の企業への投資を専門とする投資会社、※2インターネットを通じて配信される音声や動画などのコンテンツ

 

ーーPodcastのお仕事は大変ですか?

そうですね、最新の技術やこれまで触れてこなかった分野のスタートアップ企業さんも多いので、横文字も多く調べても理解がなかなか難しい分野もあったりするんです。正直、最初に聞いた時はその分野での知識がなさすぎて凄さが分からないこともよくあります(笑)。

ただ、むしろ私みたいに即座に理解できない方は多いと思うので、今後投資先の起業家の皆さんがメディアに出ることを想定した時に、事業の優位性や想いをきちんと届けられるよう、私でも分かるように噛み砕いて話をしていただいています。起業家の皆さんの想いを言語化するお手伝いをしたり、ご本人ですら気が付いていなかった根底にある想いを引き出したりすることで、翻訳みたいな役割が出来ればと思いながら取り組んでいます。

 

ノマドニアに参加したことで得意不得意の選別ができた

ーーノマドニアに参加を決めた理由を伺ってもいいですか?

移住して3年が経ち、もう少し自分のコミュニティを広げたい、オンラインでできる仕事も増やしたいと感じていたころSNSを見ていてノマドニアに出会いました。日本国内では宮崎以外の地域活性事例も見たくて、仕事も兼ねて色々な地域に足を延ばしていましたが、結局まちづくり界隈であることには変わりがないので、いつも似たような登壇者の顔ぶれが揃うイベントに失礼ながら少々お腹いっぱいになっていたんです。

ひとつのコミュニティだけにいると井の中の蛙になりそうで怖いという焦りの色も抱いていました。ただ旅行に行くのも違うし、なにかいい方法はないかなと思っていた時に出会ったのがノマドニアだったんです。

 

物理的に思い切り環境を変えることで視野を広げたかったというのが参加した1番の理由でした。ノマドニアに参加することで海外に1ヶ月滞在ができて、仲間やコミュニティもあって、尚且つ何かしらスキルも学べるとなったら一石二鳥だなと感じたんです。

宮崎に移住して色々道が開けた経験もあったので「ノマドニアに参加したらまた違う道が開けるかもしれない」という期待を抱いて参加を決めました。

 

ーー参加した時、お仕事はどうされましたか?

基本オンラインで仕事はできるものの、宮崎の地域イベントや講座も運営していたのでスケジュール調整には頭を悩ませましたね。番組作りやオンラインのお仕事はそのまま海外でもできると判断して、午前中はノマドニアの講座を受けて午後はカフェで仕事をするスタイルでやってみようと思い参加しました。

他の開催国でも迷いましたがスケジュールが合うのがバリ島だけだったので、最終的にはバリ島一択でした。

 

ーー10職種受けてみた感想は?

これまでも会社のホームページをWordPressで更新したりCanvaを使って画像を作ったりはしていましたが、しっかりと学んだことがなかったので講座を受けて他の制作ツールに触れたりデザインの基礎を学んだりすることで理解が深まりました。また参加前はSNS発信に苦手意識があり放置していましたが、いまは新富町公式キャラクターの『おとみちゃん』のXとインスタを運用しています。

今もなお、もがいてはいますが講座で学んだことを活かして取り組めるようにはなりました。動画編集も実際に講座でツールを使ってみたら面白かったので、リール動画を作ることへのハードルが下がり挑戦するようになりました。

 

ーー講座で受けたいくつかの職種が今のお仕事に活かされているんですね!

そうですね。広告運用やマーケティングも学んだ方がいいかなと考えていた時期ではありましたが、実際に体験してみて自分には向いていないとよくわかったので、それらはプロに頼もうと判断できるようになりました。

講座を受けていくうちにもっと学びたいと思える職種と向いていないと感じる職種が見え選別ができたので闇雲に手を出す必要がなくなりました

 

1ヶ月試住したことで見えた新しい世界

ーーバリ島での思い出はありますか?

私ともうひとりを除いてあとは同期はほぼ20代だったので、最初は世代ギャップがあるのではという不安がありました。でも実際に会ってみたらお互い気を使わなくていいメンバーだったので、これまでのキャリアとか年齢とか全く関係なく、ひたすらなぜかジェンガにはまって遊んでいましたね(笑)。

授業が終わった後は集中して仕事して「このお店で飲んでるからよかったらおいでよ」と夜にまた集合して飲みに行ったり、土日はプールや離島に行ったりして本当に充実した楽しい時間を過ごせました。

 

一度同期のみんなで大きい家を借りて週末に泊まりで遊びに行ったんです。そこにもわざわざジェンガを持っていって夜な夜なひたすらジェンガをやりましたね(笑)。

大学生に戻った気分でした。

 

ーー参加後に変化したことはありますか?

バリ島は物価も安くて、個人的に辛いものも好きですし食事も美味しかったです。バリ島の皆さんもすごく優しいし英語も通じるし、東南アジアも結構いいかもと感じました。

海外へ行くこと自体は学生の時以来で、英語も中・高レベルとボディランゲージで乗り切りましたが、思いのほかなんとかなってしまったのでよっぽど危ないとこに行かない限り死にはしないし生きていけると自信がつきましたね(笑)。

 

一度帰国したものの、またすぐにベトナムやシンガポールに行ってみたり、もう1度バリ島に戻ったりと海外に対するハードルがグッと下がったというのが1番大きい変化ですね。

 

ーー実際に行ってみてわかったことですね!

実際に海外からリモートで仕事ができるのか不安もありましたが、東南アジアは特に時差が少ないのでWi-Fi環境さえ確保していれば仕事ができるということがわかりました。ただバリ島では壁がないオープンなカフェも多く、バイクの音が入ったり静かな環境探しに少し苦労しましたね。

でも、ノマドニアのコミュニティでWi-Fi環境がいいカフェや仕事がしやすい場所の情報が得られたので、情報を活用しながら仕事をしていくうちに海外リモートへの耐性がかなり養われました。Podcastの収録もしましたが意外とできるというのが分かったので、海外滞在中だからといって仕事を入れないとか、仕事を延期するとかはせずに、なるべくいつも通りに過ごせるという認識に変わりました

結果、ノマドニアに参加して久しぶりに海外へ行ったことで、いろんなハードルが下がりましたね。

 

チャレンジ精神に拍車がかかり、さらに新しい仕事にも出会えた

ーー卒業後はどうされましたか?

じつはノマドニア参加中、宮崎の知り合いづてに職業訓練校の講師を探しているという話がでて「興味ありそうな子が今バリ島にいる」と繋いでくれてたんです。まさかバリ島のカフェで面接することになるとは思いませんでしたが(笑)。

そこでご縁ができたオンライン職業訓練校のメンター講師は、いまも継続させていただいています。どこにいても声をかけてもらったらとりあえずやってみる

 

今までもなんとかなる精神ではありましたが、バリ島でそれに拍車がかかったことにより新しい仕事に繋がったので、ノマドニアに参加してまた一歩踏み出せたことに感謝しています。

 

ーー新しい仕事も増えたんですね! 

職業訓練校のメンターは皆さんが新しいことにチャレンジするサポートをする仕事なんです。全く知識はありませんでしたが、自分自身もノマドニアで学んで、仲間がいて背中を押してくれる運営の方がいたから1ヶ月乗り切れたと感じています。

仲間がいる環境は大切だと身をもって感じました。その経験から職業訓練のメンター講師もできているので、ノマドニアの経験をここでも活かすことができました。

 

ーー今やっているお仕事はどれも好きなんですね。

元々ジョブホッパーで、独立するまでに4社の会社員経験をしています。独立した後もとにかく色々なことに挑戦してきたので、長く続けているものがなかったんです。

ただ、いま振り返ればそれぞれ経験してきたこと全てが繋がっているので、無駄じゃなかったんだと感じています。

 

いまは今でとても楽しいしありがたい環境ですが、同時に変化を求めている自分もいるので、そこはまた色々模索していこうかなと考えています。

 

ーー今後の展望はありますか?

宮崎県新富町の公式キャラクターで小学校6年生の『おとみちゃん』という女の子がいるんですが実際に成長するキャラクターなので来年中学生になる予定なんです。おとみちゃんが夢を叶えていく姿を通じて、町の子供たちにも「自分たちも挑戦しよう」とか「夢に向かって頑張りたい」と勇気を持ってもらえれば、という願いが込められています。

おとみちゃんと一緒にイベントへ行ったり、学校の運動会やクリスマス会に参加したりする様子を、私がSNSで発信することでおとみちゃんを通じて新富町のPRになればと考えています。「世界一チャレンジしやすいまち」というスローガンを掲げている新富町なので、私もおとみちゃんと共にチャレンジする姿をお届けしたいと思っています。

 

仲間がいたからこそ乗り越えられた1ヶ月

ーーノマドニアに参加した感想を伺っても良いですか?

休みが土日しかなくしっかりと講座が組まれているので参加前は不安もありましたが、気兼ねなくプラスなこともマイナスなことも言い合える仲間だったからこそ1ヶ月楽しく乗り越えられたと思っています。

もちろん講座も学びにはなりましたが、どちらかというと仲間ができたという思い出が1番印象的ですね。部活みたいで本当に楽しかったです。

 

ーーノマドニアの参加を検討している方に伝えたいことはありますか?

最終的に悩むポイントは結局費用面だと思うんです。買い物する時も『悩む理由が値段なら買え。買う理由が値段ならやめろ。』とよく言いますが、参加を迷っているポイントがもし参加費とか費用に関することであれば迷わずに参加した方がいいと思います。

講座の内容もとても魅力的ですし、ある程度仕事の調整ができて海外に行くことが現実的に可能であれば参加した方がいいと思いますね。参加した1ヶ月の経験から得られたものはとても大きいと感じたので、日本に留まって悩んで行かずに後悔することになるなら、一旦行ってみる決断をするのがいいんじゃないかなと個人的には思います。

 

ーーありがとうございました!今後の活躍も応援していますね!

沙樹さんのように新しいことにチャレンジしたい方には、ノマドニアへの参加をおすすめします。ノマドニアは1ヶ月で10の職種を体験する、いま話題の海外ノマド体験プログラムです。

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詳しくは以下の公式サイトをご覧ください。

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