月刊「宇宙旅行ニュース」

Amazon創業者のジェフ・ベゾスが設立した「ブルー・オリジン」やFacebookによる人工衛星「アテナ」、イギリスの多国籍企業ヴァージン・グループの宇宙企業「ヴァージン・ギャラクティック」、そして火星移住を目標としているイーロン・マスクの「スペースX」など、世界中で宇宙に関するビジネスが立ち上がっています。

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日本国内においては実業家の堀江貴文氏が投資している「インターステラテクノロジズ」のMOMO3号機が2019年5月に日本の民間ロケットとしては初めて宇宙空間に到達しました。

特に宇宙旅行の分野においては、2000年代に創業された宇宙ベンチャーが2010年代後半になって次々と打ち上げ成功やロケットの実用化を発表しています。本記事では、本格的なスタート目前となっている宇宙旅行に関する月間ニュースを紹介します。

2019年8月の宇宙旅行ニュース

8月13日：宇宙旅行用のキャリーケース「Horizn ONE」

18歳の女性宇宙飛行士Alyssa Carsonが宇宙旅行用のキャリーケース「Horizn ONE」のデザインイメージを発表。

» 参考：18歳の宇宙飛行士が考案した、宇宙旅行のためのキャリーケース「Horizn ONE」

8月19日：ヴァージン・ギャラクティック社が宇宙旅行基地を公開

上場を発表したヴァージン・ギャラクティック社が宇宙旅行に使用する基地（スペースポート）の内部を公開しました。基地には宇宙旅行者が出発前にくつろぐスペースや管制センターなどが建設されています。

» 参考：世界初の商業宇宙旅行を来年に控えVirgin Galacticが管制スペースなどを公開

2019年7月の宇宙旅行ニュース

7月10日：ヴァージン・ギャラクティック社が2019年内に上場へ

イギリスのヴァージングループ系の宇宙企業「ヴァージン・ギャラクティック」が2019年内に株式を公開し、上場するという予定を発表しました。宇宙旅行会社の上場は世界初です。ヴァージン・ギャラクティックは2019年2月に有人での打ち上げテストに成功していて、2020年前半には宇宙旅行の提供をスタートする計画です。

» 参考：英ヴァージン系の宇宙旅行会社、年内上場へ

7月20日：人類初の月面着陸から50年

1969年7月20日にアポロ11号が人類初となる月面着陸から50年が経ちます。人類で初めて月面に足を下ろしたニール・アームストロング船長は2012年に亡くなっていますが、イーロン・マスク率いる「スペースX」の月旅行（乗船者はZOZOTOWNの前澤友作社長）が2023年に、ジェフ・べゾスの「ブルー・オリジン」は2024年に月旅行を予定しているなど、人類が再び月に進出する日の期待が高まっています。

2019年6月の宇宙旅行ニュース

6月7日：NASAが国際宇宙ステーションを民間事業に開放すると発表

NASAが国際宇宙ステーション（ISS）の利用を宇宙旅行も含めた民間事業に開放すると発表しました。滞在は最長30日までで、ISSを訪問できるのは年間12人。

» 参考：宇宙旅行でISS滞在、NASAが民間人受け入れ 2020年にも

6月7日：月旅行「dearMoon」のイメージ画像をスペースXが発表

ZOZOTOWNの前澤社長が参加する月旅行「dearMoon」で使われる宇宙船「スターシップ」のイメージ図が発表されました。dearMoonでは月面に着陸することはありませんが、最接近時で月まで200kmの軌道で地球と月を1週間かけて往復飛行します。

» 参考：ZOZO前澤氏、月旅行のイメージ画像を公開 – 宇宙船の開発も進む

2019年5月の宇宙旅行ニュース

5月7日：ビゲロー社が国際宇宙ステーションへの訪問旅行を56億円と発表

国際宇宙ステーション（ISS）に有人滞在が可能となるモジュールを開発するビゲロー・エアロスペースの関連会社ビゲロー・スペース・オペレーションズ（Bigelow Space Operations：BSO）が2020年以降のISSへの宇宙旅行として4名が参加する予定と発表しました。

なお、旅行の価格は5200万ドル（約56億円）で、NASAがこれまで発表してきた5800万ドル（63億円）よりもやすくなりました。今後、新たな価格変更の可能性もあります。

» 参考：ISS宇宙旅行、スペースX・ビゲローから開始。NASA価格より割安

未来の宇宙旅行

宇宙旅行に関するニュースは以上です。各社・関連団体から続々とポジティブな発表がされていますから、2020年代は宇宙旅行の幕が上がりそうです。なお、月の周回旅行からさらに先の月面旅行や火星旅行については、別の記事で解説しました。

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