2014年からTABIPPO.NET編集長を務めています。編集長・Webメディア運営のどちらも初めてだったので、メディア立ち上げの際には貪るようにWebメディア編集長のインタビューを読みました。
インタビューなので、仕事の具体的な詳細までは述べられていませんが、編集長の役割やメディア運営に対する考え方はとても参考になります。
*Webメディア編集長の夜会も運営しておりますので、ご興味のある方はぜひご連絡ください
ferret創刊編集長に聞く 最強のウェブメディア運営法
Webマーケティングを学びたい人に向けてWebメディア「ferret」の創刊編集長 飯高氏へのインタビューです。インタビューの中で気になったのは下記の2点です。
メディアが大きくなってもクライアントと読者に対面する
私は未だに営業現場に出るし、現場では企業がどういう課題を持っているか、生の声を聞くことを重要視しています。
そうすると、あのコンテンツよかったよって言われることもあれば、その逆もしばしばある。でも重要なのは、100人いたら90人に嫌われてもいいから、まずは残りの10人が超好きっていう状態を目指せばいい。そうすることで、毎日来てくれる人が増えていくものだと思います。
飯高さん、今も営業出てるのか。いいなぁ。創刊編集長って、メディア立ち上げの段階では、営業、企画、執筆、戦略作りすべてやりますが、メディアが伸びてメンバーが徐々に現場から離れることが一般的だと思います。
特にユーザーとの接点は残っていても、営業は専門チームに任せちゃうケース(TABIPPOはこれです)だと、クライアント側の温度感がわからないんですよね。自社のメディアのどのあたりが評価されてて、どこが不足なのかを知りたい。
ferretの第二、第三のペルソナ
ferretでは、そもそものペルソナである「ferretにくることで満足できる人」に加えて、このペルソナを連れてきてくれる「第二のペルソナ」も設定しています。
自分が尊敬する人がシェアしたり、いいね!しているからこそ、自分も読みたくなるじゃないですか。だから、この人の尊敬するアーリーアダプターは誰なんだろう??って考えるんです。「第三のペルソナ」くらいまで立てていますね。
第二、第三のペルソナって面白いですね。おそらく、カスタマージャーニーの起点となる「認知」の1つが第二のペルソナになっているのでしょう。
Twitter:Yuta Iitaka(@yutaiitaka)
編集者の理想的な人物像とは? Webメディアを運営するために必要なスキル ―― Web担当者Forum 編集長 安田英久氏インタビュー
新人Web担当者は、とりあえず購読・ブックマークしておけと言われる「Web担当者Forum」の編集長 安田氏へのインタビューです。インタビューの中で気になった点をいくつか抜粋してご紹介します。
マスからパーソナルに情報を最適化する
今まではマスメディア的に、全読者に対して画一的に情報提供するというスタンスだったものを、もっともっとパーソナライズしていきたいという考えはあります。
ferretのように、ユーザー登録やログインの機能を設けて、実際に見た記事を踏まえてオススメを出してくれる方向性に改修されるかもしれませんね。Web担は情報がかなり多岐に渡るので、僕にとっては助かります。
Webメディア担当として成長するためには、外部からのインプットを増やす
Webメディア運営者や編集者として成長するためには、どのような努力が必要だと思いますか?(中略)1つは読書の習慣を持つこと(中略)2点目は、社外のコミュニティに属することです。
Webメディア担当者だからこそ、もっと外に出なさいというのが「読書」と「社外のコミュニティ」をオススメする意図だと読み解きました。
編集者の理想的な人物像とは? Webメディアを運営するために必要なスキル ―― Web担当者Forum 編集長 安田英久氏インタビュー | マイナビクリエイター
【ドローンキーパーソンインタビューVol.4前編】『DRONE』は現場主義 | ブーストマガジン
日本初としてリリースされたドローン専門Webメディア『DRONE』の編集長 猪川氏のインタビューです。ドローン業界では他にも、Japan Drone Media、DRONE BORG、BE INTO DRONEなどが立ち上がっていますが、取材力や独自コンテンツではDRONEが一歩リードでしょうか。
猪川氏は『PRONEWS』 というデジタル映像制作Webマガジンも運営しており、インタビュー後編で『DRONE』の今後の方向性について
二つあって、一つは弊社の『PRONEWS』を引き継ぐ本来のスタイル。映像分野を詳細に語るメディアとしては、このスペックがどうで、もしこうだったらどうだ…という、求道的な記事を粛々とやっていく路線です。
と話しています。ドローンの小売価格は下がってきてはいますが、まだまだ商業用の利用が多いので、当面は技術面の情報がニーズが高いのかも。
「DRONE」の基本ポリシー
『DRONE』の基本ポリシーは、現場主義です。自分で見たものが全てだと思っています。体験こそ全てです。
と言い切っています。取材コストもかなりかかっているはずなので、現場主義のこだわりを実現するために何をしているのかもう少しお伺いしてみたい。
【ドローンキーパーソンインタビューVol.4前編】『DRONE』は現場主義 | ブーストマガジン
【前編】最大約2億PV!「ウォーカープラス」浅野編集長の大切にしている言葉とは? | マネたま
『東京ウォーカー』をはじめとするウォーカーシリーズのWeb版「ウォーカープラス」の編集長 浅野氏のインタビューです。2016年11月の時点で、月間最大1億9,300万PVですって。どんな仕組みになっているのか、インタビューを通じて紐解いていきます。
ウォーカープラスの記事本数は1500本/月
――毎月1,500本という記事本数は、どうやって編集されているんですか?
そこは、紙媒体時代からある体制を生かしています。すでに各編集部と、それにひもづくフリーの方々という体制があったので。もっとも、業務量は確かに多いですよ。取り扱うジャンルがとにかく多いですし、届くリリースの量も並大抵ではありません。そうした膨大な素材を記事化していくことを繰り返した結果、いまのサイトができあがりました。
毎月1,500本!編集部内外にどれくらいのライターがいるのかは記事を通してはわかりませんが、たくさんのライターが、膨大なリリースを記事化することで、達成しているのでしょう。
となると、おそらくSEO上位に上がっているのは、個別の記事ではなく「東京都のイベント・今日2017年8月9日(水)のイベント」のように自動生成されている、カテゴリー・タグページなのでしょう。
出版社が母体にあるので、
ウチにはすでに『東京ウォーカー』という雑誌があったので、この媒体とリンクさせたサイトを企画。おでかけ先の情報をデータベース化し、トレンドとなるキーワードをかけ合わせ、検索上位を取っていく戦略で進めてきました。
という形で、出版物として選別・編集され、リリースされる予定のものをWeb化することで、効率化を測れますし、スペースの都合で出版物には載せられなかった情報をフォローすることもできます。
ウォーカープラス編集部のタスク管理と最適化
スプレッドシートに全員のTODOを書いてもらい、優先度、その日やること、見込み時間、実際にかかった時間などを毎日記録してもらっています。加えて、僕の下にいるデスクにお願いし、各個人の稼働率等をチェックしてもらい、作業バランスをコントロールしてもらっています。もちろん、全体を等しくは難しい点もあるので、そこはまだまだ課題ですね。
とのことですので、工数と進捗を厳密に管理しながら、記事本数(だけがKPIとは限りませんが)をコントロールしているようです。
【前編】最大約2億PV!「ウォーカープラス」浅野編集長の大切にしている言葉とは? | マネたま
他にもたくさんあるWebメディア編集長インタビュー
まとめてる記事やサイトがないので、まだまだ網羅できていないです。引き続き、本文に触れて紹介していきたWebメディア編集長のインタビューをご紹介します。
自由だから成果が出るーサイボウズ式編集長に聞く、「楽しさ重視」のメディア運営術|サイボウズ ワークスタイル百科
メディアがイベントを通してコミュニティを作るワケ HEAPS・Be inspired!インタビュー | COMPASS
デザイン、旅、写真…すきなモノを発信してたら仕事になりました! 『箱庭』 編集長、東出桂奈の仕事論 | CAREER HACK
脱力系Webマガジン「ミータイムス」編集長に聞く、癒し空間をメディアで再現する方法 | SmaList
未来漫研 Vol.4 トーチweb編集長・関谷武裕インタビュー(前編) – 無料で使えるWebマンガ更新チェッカー ピンガ
【イベントレポート】CINRA.NET編集長・柏井登壇イベント「WEB編集者全盛期 2016年以降のWEBで起きる光と闇」 – CINRA, Inc.
ビールはまだまだ知られてない!ビール女子編集長 瀬尾裕樹子さんが醸造所で気付いた世の中のビール観。|インタビュー第7弾[前編] | KitchHike マガジン
スキルと仕事を組み合わせて「何者か」になるスラッシュワーカーズ
自由に自分らしく働くためには「スペシャリストになるしかない」と思っていませんか?それは間違いです。会社の寿命が短く、人間の寿命が長くなる中、1つの仕事だけで人生を支えることは難しくなりました。
これからは好奇心旺盛で飽きっぽく、器用貧乏でゼネラリストが必要とされる時代です。複数の職種を同時並行するスラッシュワーカーが増えています。
仕事の数が多いことはコロナ禍のような危機に強く、嫌になったら辞められる自由が手に入ります。これからの働き方を先取りしてみませんか?