起業で失敗した!と感じた11のこと【起業歴5年】

起業で失敗した!と感じた10のこと
  • 2020.05.02

これから起業を目指すなら、起業経験者の失敗談を知っておいて損はしません。

本記事では、ベンチャーを起業して、5年間経営した経験を元に、起業前は予想していなかった困難やトラブル、失敗について振り返ります。

インターネット上には、成功者のインタビューはたくさんあっても、失敗の振り返りはとても少ないので、本気で起業をする人たちの助けになるはずです。

 

シンプルに激務!週7日100時間労働

シンプルに激務!週7日100時間労働

起業してから2年ほどは土日や祝日の関係なく、毎日働いていました。朝から晩までオフィスにいたので1週間の労働時間は100時間ほどだったと思います。

徹夜は避けて、睡眠時間は確保していたので、体を壊す事はありませんでしたが、当時は24歳だったので、若さで乗り切れた気もします。

 

「一生懸命頑張ろう」が全員同じとは限らない

前述のように、起業直後は自分史上マックスで働いていたわけですが、一生懸命の程度は人によります。

体力も違うし、ペースも違うし、朝型、夜型もある。その上で、人間は「自分が1番がんばっている」と思い込みたい。

 

「私はこんなにがんばっているのに、あの人は」と色眼鏡をかけて相手を見ていたうちは、関係もギクシャクします。

何もない頃は特に焦っているので、空回りしていた時間も長かったです。

 

上場やイグジットを目指さないベンチャーはどこへ向かうのか?

上場やイグジットを目指さないベンチャーはどこへ向かうのか?

出資を受けて上場や会社の売却を目指すベンチャーはゴールが明確になります。もちろん、プレッシャーはありますし、仕事はキツい。

 

一方で、自己資本(自分たちのお金)だけで経営しているベンチャー企業の場合、特に制約はありません。

赤字なら倒産するだけで、黒字である限り会社を続けられます。

 

わかりやすいゴールがないベンチャー企業の実態はスタートアップよりも中小企業です。

終わりのないマラソンは苦行なので、自分たちの会社で働く意義を見つけてもらうためのサポートがないとメンバーが定着しません。

 

このままで自分の将来はどうなるのか?人生設計は?

ベンチャーを起業して、1年、2年と続けていくなかで、うまくいかないと「このまま、今の働き方を続けるのだろうか?」と情熱が揺らぎます。

同世代の友人は、結婚したり、稼いだり。他の起業家は、成功したり、テレビに出ていたり。隣の芝がとても楽しかった青く見えます。

 

給料が上がらない!上げられない

会社を経営して、社員の給料を上げることがいかに難しいかを痛感しました。

給料って上げたら、下げられないです。社員の生活やモチベーションを考えれば、上げたい気持ちはありますが、会社が倒産しては元も子もない。

 

夜や土日も働いているので、時給で考えたらコンビニのバイトの方が儲かったりします。毎年少しずつ昇給する会社ってとてもすごい。本当に痛感します。

 

オフィスも、福利厚生も、ゴミ箱もない

オフィスも、福利厚生も、ゴミ箱もない

会社を立ち上げても、働く場所がありません。資本金以外には大した事業資金もなかったので、オフィスも借りれません。

友人の起業家に頼んで、破格の値段でオフィスの一部(机1つと椅子が3つ)を間借りしてスタートしました。もちろん、会議室はないので、クライアントとの打ち合わせは近くのドトールです。

 

そんな状況ですから、手当てもなければ、福利厚生もなく、備品はゴミ箱すらありません。オフィスもデスクもあることが当たり前だったので、すごくショックでした。

 

焦って人を雇いすぎて、人件費に圧迫される

ベンチャー起業で痛感したのは、お金を稼ぐ難しさと、お金を使う難しさです。

お金を稼ぐために、営業担当を焦って採用したら、人件費が上がって辛かったです。

 

採用以外にも、オフィス移転や機材の購入、サービスのリニューアルなども、お金の使い方です。

貯め続ければ安心は増えていきますが、お金で解決できる課題はとても多いので、使うべき時を見定めるのが本当に難しい。

 

3人いれば派閥ができる

3人いれば派閥ができる

3人いれば派閥ができると言われます。どんなに仲の良いメンバーでも、人間関係と意見の対立を切り分けてコミュニケーションできないと、ベンチャーは持ちません。

 

社内の正論に負ける

多数決の風土ができるのは失敗です。

ベンチャーとして世の中を変えるためには、これまでだったら非常識な判断をしなければ、現状維持のままです。

 

革新的な意見が多数決や正論に押しつぶされないようにしましょう。

 

マネージャーになりたくて、起業したわけじゃない

マネージャーになりたくて、起業したわけじゃない

僕はチームを作って、メンバーをマネージメントするよりも、現場でゴリゴリと仕事を進める方が得意です。

しかし、創業メンバーとしてキャリアや経験が積み上がると、マネージメント側に進み(進まされ)がちです。

 

全員がマネージャーに向いているわけではないので、自分の適性を判断して、周囲に伝える努力が求められます。

大企業では、少しずつスペシャリストとしてのキャリアプランが認められ始めましたが、まだ少数で、マネージャーをやった方が評価や給与は優遇されます。

 

自由は自由じゃない

自由を求めて起業をしても、何でも自由にできることはありません。お金や時間、リソースの制約は常にありますし、会社は従業員全員のものです。

起業を失敗した人で最も多かったのは、起業が目的だった人です。

 

起業に幻想を持ちすぎず、現実を見ながら努力することが肝心です。会社員も起業家もフリーランスも、みな同じです。

インドでたくさんのチャイ売りの人たちと会いましたが、彼らもみな起業家ですよね。

 

起業で失敗したこと | まとめ

「失敗談」がテーマだったので、ネガティブな話が続きましたが、起業をしたこと自体に後悔は全くありません。「やりたいことをやりたい時にやる」のが最強です。

会社員が起業を目指すか、学生から起業するかによってやるべきことが少し変わるので、それぞれ参考になる情報をまとめました。起業する理由と情熱があるなら、やりたいうちに実現しましょうー!

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スキルと仕事を組み合わせて「何者か」になるスラッシュワーカーズ

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自由に自分らしく働くためには「スペシャリストになるしかない」と思っていませんか?それは間違いです。会社の寿命が短く、人間の寿命が長くなる中、1つの仕事だけで人生を支えることは難しくなりました。

これからは好奇心旺盛で飽きっぽく、器用貧乏でゼネラリストが必要とされる時代です。複数の職種を同時並行するスラッシュワーカーが増えています。

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