Webライター5年目のルイス前田(@NY_ruisu)です。会社員の仕事の90%は書くこと(メール、報告、日報、提案、議事録など)なので、ライティングが上手になると仕事が劇的に改善します。
もちろん、書くことを仕事にしているライターはたくさんのインプットと実践が必要です。書くことは誰にでもできますが、よりよく書くことは知識が必要です。
書くことに対してしっかり勉強している人は意外と少ないので、本記事で紹介する3冊を取り入れるだけで、短い時間で最後まで読んでもらえる文章を書くことができます。
新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング
第1章 書く前に準備する
第2章 読み返して直す
第3章 もっと明快に
第4章 もっとスムーズに
第5章 読んでもらう工夫
ライティングに関する本を1冊だけ選ぶなら「新しい文章力の教室」です。音楽ナタリーやお笑いナタリーなどカルチャー系の情報を月3000記事以上発信しているナタリーグループの新入社員向けトレーニングが本書の骨子になっています。
最も重要なのは「第1章 書く前に準備する」で、ここを読むだけで書籍代は十分にペイします。多くの人は書きながら考え、考えながら書きますが、同時進行でまとまった記事が書けるのは一部の人だけです。
また、どんなに表現が豊富で言葉遣いが上手でも、テーマと骨子がぶれていると、文章は成立しません。
ライティングについて学ぶためには「新しい文章力の教室」で解説している、記事を書くまでのプロセス(特に準備)を学んでください。
入門 考える技術・書く技術
1章 読み手の関心・疑問に向かって書く
2章 考えを形にする
3章 ピラミッドを作る
4章 文章で表現する
終章 メール劇的向上術
「入門 考える技術・書く技術」は1999年発売された「考える技術・書く技術」を日本向けにバージョンアップした書籍です。「考える技術・書く技術」は世界中のコンサルタントで読まれている名著ですが、翻訳書ということもありやや難解でした。
「入門 考える技術・書く技術」は日本語特有の問題を踏まえた上で書かれているので、上司や同僚に「文章が分かりにくい」と言われて、ロジカルな文章に自信がなくなった人は読んでください。
ポップカルチャーのナタリーでのノウハウをもとにした「新しい文章力の教室」と比べるとライティングの例題が報告書や提案書、企画書などなので、ライターの中でもニュースの解説や批評などを執筆する場合により役に立つでしょう。
文芸オタクの私が教える バズる文章教室
CHAPTER1:バズるつかみ
CHAPTER2:バズる文体
CHAPTER3:バズる組み立て
CHAPTER4:バズる言葉選び
「文芸オタクの私が教える バズる文章教室」は比較的新しい本です。同僚のライターから勧められました。
「新しい文章力の教室」と「入門 考える技術・書く技術」がライティングの理論について解説した名著な一方で、「バズる文章教室」はポップでライトなノウハウ本。
と見せつつ、実は重厚なライティングの事例集です。
「バズる」というタイトルや、表紙のファンシーさで罠を張っていますが、中身は文豪からアイドル、政治家までさまざまな書き手たちによる文章の分析と批評が続きます。
「新しい文章力の教室」や「入門 考える技術・書く技術」が作っていく「正しい文章」への対抗として、「自分らしい文章こそがバズる文章である」ということが筆者の主張です、きっと。
正しい文章より、自分らしい文章の方が難しい。しかし、紹介されている法則を借りて実践していけば少しずつ自分らしい文章を書けるようになるはずです。
書籍の選び方
3冊をすべて読んでいただいて、それぞれの共通点や違いを掴むとさらにライティングの技術が向上しますが、時間がない人に向けて書籍の選び方を紹介します。
ポップ系Webライターの方:新しい文章力の教室とバズる文章教室
ビジネス系Webライターの方:新しい文章力の教室と入門 考える技術・書く技術
会社員の方:新しい文章力の教室と入門 考える技術・書く技術
「新しい文章力の教室」は必読で、あとは書く内容によって「バズる教室」か「入門 考える技術・書く技術」を追加してください。
また、会社員の方の場合は「入門 考える技術・書く技術」で取り上げられている、各種レポートの事例が参考になるはずです。
5年目Webライターが後輩に勧めた書籍3冊 | まとめ
本記事は「5年目Webライターが後輩に勧めた書籍3冊」について書きました。ライターとしてレベルアップしていくためには、ライティングの技術に加えてキャリアアップも必要です。
「Webライターのキャリアアップを実績ゼロの段階から解説」に執筆経験ごとにやることをまとめました。キャリア相談できる先輩ライターがいない方は、ぜひ読んでいただきたいです。
Webライター:キャリアに悩んでいます。書くことが好きで、Webライターになりましたが、案件を黙々とこなすだけで将来が心配です。Webライターのキャリアアップはどのような方法があるのでしょうか。教えてください。という質問にお答えしま[…]
5年目Webライターが後輩に勧めた書籍3冊