文章が分かりにくい原因は「文が長すぎる」です。ライティングに自信がない人は、元の文章を半分まで削ってください。特にTwitterなどの文章制限があるライティングでは「いかに削れるか」が勝負です。
削るところなんてないんだけど?という方は、続きをご覧ください。文章が「書ける人」は初級者、「削れる人」が上級者、です。
結論ファースト
カップルで初めての海外旅行!
パートナーと喧嘩をしない、裏技!
初めて恋人との海外旅行をする方へ。相手は「仕事を頑張って、調整して旅行に来てるのかもしれません。自分の一時的な「あきた」や「つかれた」などの感情を、そのまま口に出すのはやめておきましょう。
この文章。結論ファーストに直すと、文章は大きく削れます。結論は「自分の一時的な感情を口に出すな」ですよね。
カップルで初めての海外旅行は相手に気を遣って、自分の一時的な感情をすぐに口に出さないように。相手は「仕事を頑張って調整してくれた」かもしれませんよ。
結論ファーストにしたことで、何を伝えたいのかが明確になり、読みやすくなりました。
できる限り断言する表現にする
って聞いたことありますか?
先日サウナに行ったところ体中に赤いまだら模様が出ました
調べたところ「あまみ」と呼ばれるものらしいです
伝聞表現(〜らしい)や推量表現(〜かもしれない)を避けて、断定、断言すると文章は削られて、信頼性が増します。
って知ってますか?
サウナで体中に赤いまだら模様が出たら
それが「あまみ」です
自分の専門外なことは自信がなくて、あいまいな表現にしがちですが、勇気を持って断定してください。
なくても意味が通じる言葉は削除
ラムと葉巻で有名な国。数あるカリブの国の中でも、観光業が発展している印象を受けました。
写真にあるのは、鶏肉と野菜の煮込み料理で、アボカドと一緒に食べます。煮込みがわりとさっぱりしているので、クリーミーなアボガドと合う!
1日中遊んだ。葉巻も吸った。良い思い出。
ドミニカ共和国を説明する文章です。
ドミニカ共和国
ラムと葉巻で有名な国。カリブ諸国の中でも、観光業が発展していました。
写真は、鶏肉と野菜の煮込みで、アボカドと一緒に食べます。さっぱりしているので、クリーミーなアボガドと合う!
1日中遊んだ。葉巻も吸った。良い思い出。
「数あるカリブの国」や「発展している印象を受けました。」などはよりシンプルな表現に書き換えました。これでも、同じ意味が伝わるはずです。
意味が変わらない短い単語に置き換える
今の世の中、という言葉。「の」が続いているのが気になりました。説明が多い言葉は、一語で表す別の単語が用意されてます。日本語の場合。
今の世の中=現代に置き換えて、消費スピード=スピードと削りました。
意味が重複している表現を統一する
こちらの文章ですが、違和感はありませんか?「〜?」と聞かれます、の組み合わせは、誰かに何かを「質問される」の表現なので、意味が重複しているんですね。
そこで「質問」を削りました。ついでに「〜という」も削ることができました。
前置きを削る
成長とかタイミングが大事なのはすごくわかるけど、何でもかんでもスピード重視、限界超えてこう!論はちょっと心配。
先ほどの文章の続きです。主張の直前に、前置きがありますが、思い切って削りましょう。
何でもスピード重視!限界を超えよう!論は心配。
前置きを削って、口語表現(何でもかんでも)をシンプルにし、副詞(ちょっと)を削って、主張をハッキリとさせました。
何度も使っている重複ワードを減らす
一時帰国で国民保険に入るべきか悩んだときに
「保険は安心料。診察料を気にして我慢するのではなく、体調がわるい時に気軽にいける。それだけで価値がある」と言われました。
たしかに保険に入ってなかったら今日の診察はこなかったなぁ。
「保険」と「入る」という言葉が何度か出てきます。冒頭から保険の話なので、削れそう。
一時帰国中に、入り直すか悩んだときに
「保険は安心料。体調が悪い時に、気軽に病院へ行ける。それだけで価値がある」と言われました。
確かに、保険がなかったら、今日の診察はこなかったなぁ。
「国民保険」と「入る」を1つずつ削りましたが、意味が変わらなければ成功です。
例えの表現を減らす、なくす
僕にとっては今のパートナーが日本、中国、東南アジア、アメリカ、アフリカ、中東、どこの人だったとしても、どの人種だったとしても選んでいた。
フィリピン人以外の例えとして、日本や中国、東南アジアなどが羅列されていますが、例えの表現としては多いことと、言葉の粒度が揃っていない(日本は国だが、アフリカは地域)ので、削ります。
僕にとっては、彼女がアジア、ヨーロッパ、アフリカ、どこの人で、どの人種でも選んでた。
今回は例えの表現を地域に揃えて、代表的なアジア、ヨーロッパ、アフリカ、としました。
細かい事実の描写を控える
会社の代表をしている先輩に相談したところ「転職はいつでもできる。一回起業している人を必要としない会社はない」と言われて起業を決意した。
真面目な人は、事実をきちんと描写しようとした結果、文章全体がぼんやりすることがあります。こちらの例だと5年前「ぐらい」
会社の代表「をしている先輩」など。
5年前に起業か転職か悩んでいたときに、心を押された言葉です。
結論ファーストと、事実の描写を控えて、文章の中核だった言葉に焦点を当てました。先輩の発言を借りて、同じ内容を世間に伝えたい、という意図を踏まえたのですが、どうでしょうか。
文章を削って分かりやすくするポイント | まとめ
文章を削るポイントは以上です。上達のコツは、自分のミスを指摘されることですが、あまり機会がありません。その場合は、具体的な他人のミスを学んで「同じことをしていないか?」と振り返るのが有効です。
文章全般とツイートでよくあるミスは下記の2記事に掲載しています。
スキルと仕事を組み合わせて「何者か」になるスラッシュワーカーズ
自由に自分らしく働くためには「スペシャリストになるしかない」と思っていませんか?それは間違いです。会社の寿命が短く、人間の寿命が長くなる中、1つの仕事だけで人生を支えることは難しくなりました。
これからは好奇心旺盛で飽きっぽく、器用貧乏でゼネラリストが必要とされる時代です。複数の職種を同時並行するスラッシュワーカーが増えています。
仕事の数が多いことはコロナ禍のような危機に強く、嫌になったら辞められる自由が手に入ります。これからの働き方を先取りしてみませんか?