ノマドワーカーになるには?ノマド歴10年で約100ヶ国を訪れた現役ノマドが職種や条件、落とし穴を解説します

  • 2024.01.22

場所に縛られずに暮らす、誰もが憧れるライフスタイルですよね。そこで登場するのが「ノマドワーカー」。言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、具体的に何をしているのか、そしてどうやってなるのか、気になることがたくさんあるはずです。

そこで今回は、「ノマドワーカーになるには」をテーマに、最短のロードマップやおすすめの職種、メリット・デメリットなどについて解説します。

 

ノマド歴10年で約100ヵ国を訪れ、現在は世界一周ハネムーン中のルイス前田が紹介しますのでGoogleで調べても分からない情報や体験が万歳です。ワクワクが止まらない、ノマドワーカーになるための第一歩はここから。

 

目次

ノマドワーカーってなに?

ノマドワーカーってなに?

海外ノマド入門スクールより

ノマドワーカーの定義、現代の意味

「ノマド」という言葉は、もともと「遊牧民」「流浪の民」を意味します。これらから派生して、現代では「定住せずに場所を移動しながら生活する人々」を指して「ノマド」「ノマドワーカー」と呼びます。

 

ノマドワーカーと聞くと、Webエンジニアやデザイナーなどのフリーランスをイメージするかもしれませんが、実際には会社員や自営業者、経営者など、さまざまな働き方の人が該当します。

実際には「在宅ワーカー」とほとんど同じです。自宅でリモートワークをする場合は「在宅ワーカー」と呼ばれますが、自宅以外の場所で仕事をする人々は「ノマドワーカー」と呼ばれます。

 

ノマドワーカーはさまざまな場所で生活しながら働くライフスタイルを持つため、旅行を好む人が多いです。そして、旅行と仕事を両立させることが、彼らの目標の1つと言えます。

 

ノマドワーカーの生活

筆者の日常を参考に、ノマドワーカーがどのように1日を過ごしているかご紹介します。スケジュールを見ていただくと、観光や睡眠に十分な時間を取っていることに驚かれることが多いです。ここにノマドワーカーと旅行者の大きな違いがあります。

 

ノマドワーカーの場合は一般的な1つの町や1つの国に1週間から1ヶ月といった長期間の滞在ができ、短期の海外旅行とは異なり、その土地に暮らすかのように時間を過ごします。このため、仕事と観光をバランスよく両立させることができるのです。

 

なぜノマドワーカーになったのか?

筆者がノマドワーカーを目指した理由は「働く場所に縛られたくない」という思ったからです。旅行が大好きで、ニューヨークでの留学や世界一周の経験を通じて、日本以外にも魅力的な場所がたくさん存在することを学びました。

その中でも、15年前にイースター島で出会ったブラジル人のイアン君との交流が、私に大きな影響を与えました。イアン君は喉の怪我で話すことができませんでした。他者とのコミュニケーションは筆談です。

 

そんなハンディキャップを抱えながらも、エンジニアとしての仕事を持ち、世界中を旅していました。当時の彼は19歳。自分よりも年下でありながら、仕事と旅行を見事に両立させている姿に驚嘆しました。

イアン君との出会いは「人間は場所に縛られずに働ける」という確信と勇気を筆者に与え、ノマドワーカーへの道を切り拓くきっかけとなりました。

 

ノマドワーカーのメリット・デメリット

ノマドワーカーのメリット

場所に縛られない

ノマドワーカーの最も大きなメリットは、やはり場所に縛られないことです。ビーチが見える場所で暮らしたい、花粉症がない場所で過ごしたい、梅雨だけは絶対に避けたいなど、自分にとってベストな生活環境を選べます。

また、都市圏で会社員をしていた人がノマドワーカーを実現すると「満員電車を使った通勤が無くなることで幸福度が急上昇します。

 

人間関係での悩みが減る

2つ目のノマドワーカーのメリットは人間関係です。職場や会社に行かなくなるので人間関係を作る機会がほとんどありません。地元の集まり、ご近所付き合いなどにも参加できないので、人間関係はかなりコンパクトになります。

 

生活に飽きなくなる

3つ目のメリットは生活に飽きることがなくなることです。移動を繰り返して住む場所を変えるたびに新しい人々や文化生活様式に触れていきます。同じ毎日を繰り返して退屈する暇はありません。

 

ノマドワーカーのデメリット

孤独を感じやすい

人間関係がコンパクトになり、悩みが減ることがメリットになる一方で、ノマドワーカーは孤独を感じやすいというデメリットも抱えています。

遠隔で仕事をしているノマドワーカーは仕事が終わってから同僚と飲みに行ったり、職場で何気ない会話を楽しんだりすることができません。

 

時差がしんどい

海外でノマドワークをすると時差に悩まされます。筆者の現在地ブラジルから日本のクライアントと仕事する場合は、打ち合わせが早朝や深夜になってしまいます。

どれほど技術が進歩しても、時差の存在を否定することはできません。できる限りの工夫を重ねることで時差が大きな負担にならないように対応しています。

 

体調を崩しやすい

暮らす場所を変えると、気温や天気、食べ物などが変わります。あまりにも大きく環境が変化すると、体調を崩すこともあります。

ただし、体調を崩しそうな予感がしたらスケジュールを柔軟に変更できるのもノマドワーカーの強みです。海外旅行は日程が限られるので、決めたスケジュールを強行することがよくありますが、ノマドワーカーはすぐに休んで大事を取ることができます。

 

また、日本で体調を崩しやすい人、花粉症がひどかったり、梅雨の時期に気分が落ち込んでしまうような人が、花粉のない国で暮らしたり天気が安定した国で暮らすことで不調をコントロールできます。

 

ノマドワーカーに向いている人

環境の違いを楽しめる人

ノマドワーカーに向いている人は「新しい環境を楽しめる人」です。ノマドワーカーとして世界中を旅すると、母国語である日本語が通じないだけでなく、英語すらも通用しない国や地域を訪れることがあります。

また、時差やインターネットの状況など、日本とは異なる生活や労働環境に適応できることが求められます。これらのいつもと違う状況を楽しめないと、不便な場所での滞在がストレスとなり、仕事を前向きに進めるのが苦しくなります。

 

新しい人との出会いを楽しめる人

ノマドワーカーをしていると、新しい人と会う機会が非常に多いです。出会いやコミュニケーションを楽しめる人は、向いているなと感じます。また、ノマドワーカーたちは過剰に踏み込まず、適度な距離感を保って接してくれる人が多いです。

場所や時間に縛られないという特性上、一緒にいる時間はとても短いため良くも悪くも人間関係はあっさりとしています。

 

ノマドワーカーに向いていない人

暮らしや仕事の安定性を大切にする人

逆にノマドワーカーに向いていないのは「安定を求める人」です。ノマドワーカーの生活は変化や刺激に富んでおり、毎日同じ仕事や環境で過ごすことはありません。いつもと同じ落ち着いた日常が好きな方は、ノマドワーカーに向いていないかもしれません。

 

持病を持っている人

ノマドワーカーは頻繁に場所を変えるため、すぐにかかりつけの病院に行けません。医師と相談した上で、持病や健康の問題が解決しない場合は、環境への適応が難しいかもしれません。

 

ノマドワーカーを実現し、無理なく継続できる3つの条件

ノマドワーカーを実現して継続するために、必要な条件は3つです。

 

リモートワークからの収入だけで生活費が黒字になる

ノマドワーカーを実現する1つ目の条件は、生活費に必要な支出をリモートワークによる収入が上回っていることです。後半の「ノマドワーカー地獄コース」で詳しく解説していますが、収入の金額ではなく、収入と支出のバランスが大事です。

日本に滞在しながらノマドワーカーを目指そうとしている人は「日本の生活費は世界的には高水準」という事実に気づいていません。

 

電源とPC、インターネットが確保できる

ノマドワーカーとして世界中で働くためには、電源、PC、インターネットの3つが必要です。

残念ながら、ノマドワーカーだとしても電気が通っていない僻地で長期的に働くことはできません。筆者は以前にロシア東端のウラジオストクから首都のモスクワまで7日間のシベリア横断鉄道に乗ってことがありますが、初日にすべてのデバイスの充電が無くなってからは労働者として無力でした。

 

海外へ行ける権利を持っている(ビザがおりる)

ノマドワーカーに必要な条件の3つ目は、渡航に必要な権利を持てることです。私たち日本人は意識する機会が少ないですが、生まれた国によっては近隣の国を訪れるだけでも、わざわざお金と時間をかけてビザを取得する必要があります。

世界最強とも言われるパスポートを持ち、ほとんどの国にビザなしで渡航できる日本に生まれたことはノマドワーカーを目指す人にとってこの上ない幸運です。

 

ビザの種類や制度について、詳しく知りたい方はぜひこちらの記事もご覧ください。

note(ノート)

本記事はTwitterで3000人以上から購読希望があった「海外移住が実現する84種類のビザと制度まとめ」に解説や情報を…

 

初めてのノマドワークとして人気の三大職種

初めてのノマドワークとして人気の三大職種

海外ノマド入門スクールより

リモートワークや在宅ワークができる職種なら、何でもノマドワークの収入源にできます。筆者は下記の12種類を仕事にしています。

・作家
・ライター
・ブロガー
・マーケター
・Udemy講師
・イベント企画
・イベント出演
・Webディレクター
・コミュニティ運営
・YouTube動画編集者
・海外ノマド体験「ノマドニア」運営

 

他にもノマドワーカーたちは多種多様な職種を採用していますが、初めてのノマドワークとして人気が高い3つの職種を紹介します。

 

ライター

Webライターとは、インターネット上に掲載する文章や記事を執筆する仕事です。日本で育っている全員が「日本語を書く」ことができ、仕事の内容をイメージしやすいため、新人ノマドワーカーの登竜門になっています。

ライティングはSNSでの発信や資料の作成、仕事獲得の営業など他の業務でも活かされるため、ライターにならなくてもライティングは学んで損をしません。

 

動画編集者

動画編集者は、動画素材の不要な部分を削ったり、音楽や字幕を加えたりしながら、映像を完成させる仕事です。YouTubeやTikTokなどが盛り上がるにつれて動画編集者の需要も高まっています。

ライターと動画編集の大きな違いは「仕事の幅」です。動画編集の仕事は撮影された動画素材を使って決められたルールに沿って進めるため、仕事の幅が狭く、高い創造性を要求されません。ルールとマニュアルを守りながら組織で仕事をした経験がある人は違和感なく取り組めるでしょう。

 

また、動画素材のダウンロードや完成品のアップロードを除けば、インターネット環境がなくても仕事が進むのも大きなメリットです。何でもいいからノマドワークをはじめたい!という方には、動画編集をおすすめします。

 

SNS運用

SNS運用代行は、主に企業のSNSアカウントを運用し、商品やサービスの販促、宣伝情報を発信する仕事です。SNSをよく使う人なら、日常から得た知見をそのまま仕事に活かせることが魅力です。

特に、最近はInstagram運用の需要が高まっています。Instagram運用では画像作成やキャプションの作成、ショート動画の編集など自分のアイデアやクリエイティブを発揮できるため、デザイナー志向の方によく選ばれる職種です。

 

しかし、Instagram運用代行はライティングや動画編集と違って、自分の実力を提示するまでに時間がかかります。ライティングなら記事を1つ。動画編集なら動画が1本あれば、どこまでできる人なのかを伝えられますが、Instagram運用代行の実績は「フォロワーが多いInstagramアカウント」です。

フォロワーが増えるまでに半年から1年かかる間に嫌になってしまう人が多いため、人数が限られてしまいますが解決策を用意しました。詳しくは下記の記事をご覧ください。

note(ノート)

組織の外で仕事を見つけようと思った時に、立ちはだかるのが「では、実績を見せてもらってもいいですか?」です 動画編集なら…

 

ノマドワーカーになるにはどうすれば?ロードマップを紹介します

ノマドワーカーになるにはどうすれば?ロードマップを紹介します

海外ノマド入門スクールより

さて、これまでノマドワーカーについて紹介してきましたが、いよいよ本題です。「ノマドワーカーになるにはどうすればいいのか?」ここに大きな落とし穴があります。

周囲にノマドワーカーがいなかったり、情報が少ないと考え方が保守的になります。安全に見えるロードマップほど、実は困難です。急がば回れという言葉がぴったり。地獄コースだと99%の人は海外ノマドにはなれません。しんどすぎる。

 

地獄コース「本業を続けながら副業で20万円稼いで、黒字になったら独立」

土日や平日の夜を使い、頑張って月5万円稼げるようになった。次は月20万円を目指すぞ。こうしてコツコツ積み上げて、副業だけで毎月20万円を稼げるようになったら、本業を辞めても食べていける!独立だ!ノマドワーカーだ!

 

こんなロードマップを皆さんも考えたことはないでしょうか?安全そうに見えるロードマップですが、実はめちゃくちゃ大変です。週5日の本業を続けながら、残り2日の副業だけで20万円を稼ぐのは神業です。睡眠や余暇の時間を削りまくったとしても、数年はかかるでしょう。

ほとんどの人は達成するまでに「ノマドが楽しそうでスタートしたのに、今は辛いだけ。もう辞めた」と心が折れます。

 

最短コース「海外渡航で生活費を7万円に抑えて、早い段階で黒字になる」

ノマドワーカーになるための最短コースはまず本業を辞めて海外渡航し、生活水準を変えずに生活費を抑えることから始まります。ノマドの聖地「ジョージア」やタイの古都「チェンマイ」など世界には日本よりも物価の安い場所がたくさんあります。

 

東京でのひとり暮らしをすると、毎月20万円を稼げるまでは赤字です。しかし、コスパの良い国なら7万円で黒字にすることも可能です。

物価を下げて生活費を抑えることで、収入への負担が軽減し、ノマド生活を圧倒的に実現しやすくなります。保守的で安心な道よりも、現実的に達成できるかという視点の方がロードマップには重要です。

 

大切なのは収入と支出のバランス

「ノマドワーカーになった」とは好きなだけノマド暮らしを続けられることを意味します。毎月の収支が赤字で、貯金を切り崩す生活は継続性がありません。

 

収支が黒字になっていれば、余剰を貯金しても良いですし、もう少し物価の高い国に移り住む選択肢も出てきます。ゆるく働きたい人なら、仕事の時間を減らして趣味や余暇を充実させる人もいます。

ノマドワーカーになるには、まずは生活費というハードルをできるだけ下げて、できるだけ早く黒字化を達成しましょう。

 

ノマドワーカーになりたいあなたへ

ノマドワーカーになりたいあなたへ

海外ノマド入門スクールより

もし、「ノマドワーカーになりたい」と思ってはいるが、いまいち本気になれないと悩んでいたら。願望を確信に変えるためには「やってみる」しかありません。

どんな食べ物も食べてみないと好きかどうか分からないように、ノマドワーカーとして働くこともやってみないと好きかどうか分かりません。

 

ジョージア、バリ島、バンコク、チェンマイ、メキシコなど、日本よりも物価の安い場所で10種類のノマドワークを体験する海外ノマド体験「ノマドニア」なら、1ヶ月間で好きかどうか、向いてるかどうか結果が出ます。

1ヶ月で10職種を体験する海外ワークショップ「ノマドニア」

ノマドニアは世界6都市で開催している海外ノマド体験です。1ヶ月で10種類のノマド向け職業を経験することで、想像ではなく手…

「場所に縛られずに暮らすライフスタイル」を本気で実現するためにも、まずは味見に来ませんか。

1ヶ月で10種類のリモートワークを海外に住みながら体験する「ノマドニア」

ノマドニア

ちいさい子どもは習い事や遊びなど、さまざまな経験を経て自分の好きや得意を発見します。しかし、大人になるとそのような機会は失われてしまいます。

ノマドニアは「リモートワークで好きな場所で働きたい」という理想を叶える手段を見つけるための職業体験と、海外移住の体験をみなさまに提供します。