「できること」しか強みにならないと、多くの人が勘違いしています。しかし、実は「できないこと」も強みになります。「できないこと」を強みにできるのは、弱者だけ。何者でもないから、できることです。
「できないこと」を強みにした実例を交えて、解説していきます。
「強み」とは何か
「強み」とは、自分の個性に共感を添えたものです。一般的には、走るのが速い、体力がある、英語が達者などが強みだと考えられています。
しかし、走るのが遅い、体力がない、英語話せないなどの弱みだと考えられていたものは、実は強みです。
できること=強み
できないこと=強み
これを理解すると、なんでも強みにできます。
乃木坂46は弱みばかりなのに、強い
2010年台を代表するアイドルグループとなった「乃木坂46」のメンバーは『あえて、アイドルらしくない女の子ばかりを集めた』とプロデューサーの秋元康さんが明言しています。
アイドルらしくない=アイドルとして活動する強みがないということになりますが、苦手なことや適性がないことに向き合って努力しているひたむきさがファンの心をつかみ、人気が出ました。
できないことをできるように頑張る「成長の物語」が強みになりました。
筆者の強みの事例「お酒弱い弱いナイト」
日本人の38%はお酒に弱くて、6%の人はお酒に対する耐性が全くありません。僕は6%にバッチリ入ったため、大学の4年間をテニスサークルに費やしても、お酒が飲めるようにはなりませんでした。
「お酒を飲み続ければ飲めるようになる」と言うのは、お酒を多少は飲める人に向けた話であって、僕にとっては夢の世界でした。ディスニーと一緒です。
海外生活が長くて、こんな見た目だと、お酒に心底強く見られるので、ギャップは最大です。
飲めない苦労はそれなりにしてきましたが、飲めそうなのに飲めないギャップこそが強みになるのでは?と考えて、お酒飲めない人たちの飲み会「お酒弱い弱いナイト」を立ち上げました。
お酒飲めない人のための「安全地帯」を作る活動を続けていたら、神戸市が後援する日本下戸サミットにも呼んでいただきました。
そろそろ、ノンアルコールバーを開催しそうなぐらいには、お酒が弱いことを売りにしてます。
強みには「オープンな強み」と「クローズな強み」がある
ちなみに、強みには「オープンな強み」と「クローズな強み」があります。
オープンな強み:足が速い、英語ができる、体力があるなど。他人がすぐ気づく強み
クローズな強み:責任感が強い、心配症、ポジティブなど。他人も自分も気づきにくい強み
オープンな強み(または弱みだと考えていたもの)は探さずとも見つけられますが、クローズな強みには自力では見つからないので、ストレングスファインダーを使います。
ストレングスファインダーは心理学者が開発した「自分の潜在的な資質を見つけるテスト」です。時間も、費用もかかりますが、人間の個性を伸ばす分析結果が人気で、多くの企業や個人に愛用されてきました。
ストレングスファインダーでは、上位5つの資質を出すテストと、追加オプションで全34の資質を表示することができますが、オプションは使わないことをオススメします。
下位の資質を見ると「私はこんなことができないのか…」と落ち込む人が多いからです。
強みも何もない人が「強みを作る方法」 | まとめ
「強みを作る方法」は以上です。強みについての悩みが解消したら、次は少し視点を上げて、人生全体の戦略を考えると道が開けやすいです。
筆者が考えている人生戦略は、旅と人生の攻略本「ワークライフカオス」にて紹介していますので、ぜひ次にご覧ください。
スキルと仕事を組み合わせて「何者か」になるスラッシュワーカーズ
自由に自分らしく働くためには「スペシャリストになるしかない」と思っていませんか?それは間違いです。会社の寿命が短く、人間の寿命が長くなる中、1つの仕事だけで人生を支えることは難しくなりました。
これからは好奇心旺盛で飽きっぽく、器用貧乏でゼネラリストが必要とされる時代です。複数の職種を同時並行するスラッシュワーカーが増えています。
仕事の数が多いことはコロナ禍のような危機に強く、嫌になったら辞められる自由が手に入ります。これからの働き方を先取りしてみませんか?