旅と人生の攻略本「ワークライフカオス」

旅と人生の攻略本「ワークライフカオス」
  • 2020.05.07

21歳で世界一周を経験してから、旅と仕事に10年を費やしました。21歳の時は旅より面白いものが見つからなくて「10年後どうなるか分からないけれど、楽しく旅できてればOK!」と思っていたら、現実になりました。

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ただ、プロフィールをご覧いただくとわかる通り

  • 大阪ガスに新卒で入社
  • 仕事しながら、フィリピンでのエンジニア留学へ

など迷走もしてます。本人的にはその瞬間には意味のある行為でしたが、それぞれが結びついたのは最近です。でも、迷走したおかげで、分かったこともありました。最大の気づきは「お金」について。

 

旅を続ける人生に必要なものは「お金」と「時間」です

日本人が旅を続けるために必要なものは「お金」と「時間」です。世界最強のパスポートを持つ日本人は、世界の多くの人たちが旅行のために必要とする「許可(ビザ)」に悩まされることはありません。圧倒的に有利です。

ただし、日本人は「お金」と「時間・場所」を交換する働き方しかできていません。

 

このツイートも、お金か時間のどちらかしか手にすることができない状況についてまとめたものです。900いいねされたので、多くの社会人が「お金はあるのに、休みがない」という状況なんだと思います。

旅を続ける人生にするためには、トレードオフの壁を超える、つまり「時間」と「場所」に関しての自由度を保ちつつ「お金」を稼げばOKです。

 

「トレードオフではない」働き方を実現する4ステップ

  1. 情報収集「やりたいことはなに?必要な金額は?トレードオフではない仕事は?」
  2. 行動設定「やるべきことは?目標達成を支える行動は?」
  3. 一生懸命「モチベーションに頼らず働ける仕組み」
  4. 他力本願「自分の経済圏を作る」

 

「トレードオフではない」働き方を実現するためには上記の手順を進めます。期間は早くて1年、ゆっくりやって3年くらいです。僕は手順が見えてなかったので、10年かかりました。

情報収集と目標設定が下手でしたね。徹底することで、うまく回り始めました。

 

情報収集「やりたいことはなに?必要な金額は?トレードオフではない仕事は?」

自分がやりたいことと、その総額。旅に必要な金額。そして、時間や場所に縛られない(縛られにくい)仕事に関して、十分な情報は持っていますか?

僕は6年くらい、やりたいことを何となくでしか捉えていなかったので、全体を掴めずにただモヤモヤする日々を過ごしていました。

 

やりたいことを明らかにする

「やりたいことが1つではない」ため「1つに絞らなくてはいけないのでは?でも絞れない」と悩んでいたら、絞らなくてOKです。やりたいことが1つしかない人はいません。

やりたいことを明らかにする最良の方法は、人生でやりたいことリストの作成です。

 

やりたいことをシンプルに書き出すだけですが、ブレーキがかかっていると意外と難しいです。30個くらいでペンが止まりますが、100個書き出すと、傾向が見えてくるので追い込んでください。

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どれくらい旅をしたいか向き合う

ちなみに、どれくらいの頻度、期間で旅をするかにも向き合っておきましょう。週末のみ、1ヶ月ぐらいの旅でも十分に満足できるなら、必ずしも旅と仕事を並列させなくても、1年のうちに1ヶ月は休める仕事を見つけるという手段が浮上します。

 

やりたいことの実現に必要な金額を計算する

やりたいことが出揃ったら、それぞれにかかる費用を計算して合計します。僕の場合はやりたいことの総額は2億1454万円でした。旅に関することも含まれています。

 

ちなみに、旅にかかる費用はだいたいこれぐらいです。

アメリカ横断やカリブ海クルーズなら、引っ越しの初期費用より安いです。

 

やりたいことの総額(2億1454万円)に、80歳までの生活費を足して残りの人生の年数・月数で割り戻すと、人生に必要な年収・月収が判明します。

僕は月収100万円でした。つまり、トレードオフではない働き方で100万円を稼いで、余った時間はやりたいことを実現しまくれば幸せになれます。

 

「時間」と「場所」の自由度が高い仕事は?

1万円稼ぐまで10万円稼ぐまで将来性
トラベルライター★★★★★★★
カメラマン
ブロガー・アフィリエイター★★
動画制作者★★★★★★★
YouTuber★★
Webデザイナー★★
Webエンジニア★★★★★★
コンサルタント★★★★
バイヤー★★

「時間」と「場所」の自由度が高い9つの職種の1万円稼ぐまでの期間、10万円稼ぐまでの期間、将来性を比較しました。表の通り、一長一短なので、まずは1つを選んで5万円を稼ぐまでやってみると感触がつかめるはずです。

 

なお、1つ目の職種としては下記の3つをおすすめしています。

  • すぐ稼げるからおすすめ→トラベルライター
  • 将来性があるからおすすめ→動画制作者
  • 多く稼げるからおすすめ→Webエンジニア

 

行動設定「やるべきことは?目標達成を支える行動は?」

収集した情報をもとに、目標設定をします。実際に動き出せるように、日々の行動に落とし込めるまで分解します。例えば、僕の場合は2020年の目標は年収1200万円ですので、これを達成するための行動設定をします。

 

収入を分解

まず、収入を分解すると、最低でも日給で3.3万円か、時給0.5万円を稼げてないと達成できないことが分かりました。時給0.5万円の場合、月200時間なので、土日も含めて1日7時間労働。ハードです。

年収1200万円
→月収100万円
→日給3.3万円
→時給0.5万円(0.5万円×月200時間=100万円)
→時給1万円(1万円×月100時間=100万円)

 

現状と理想を比較

今の僕の仕事を時給で考えると、改善点が見えてきました。

コンサル:時給0.5万円〜0.8万円→もう少し上げて、時給1万円を目指す
ブログ:時給0.1万円〜0.2万円→低すぎ。要改善だが、時間を減らすという手も考える
ラジオDJ:時給1.5万円〜2.0万円→このままでOK
イベント出演:時給0.5万円→もう少しあげる
ライター:時給1.5万円→このままでOK
動画製作:時給0.3万円→低すぎ。スキルアップ

現在の時給と目標の時給までの差、そして仕事の取りやすさを考えると、コンサルの時給アップ、ブログの時短、イベント出演の時給アップ、動画制作の時給アップが有効です。

ラジオDJは時給的にはOKですが、案件を増やしにくいので現状維持。ライターは高い時給の仕事を受けているものの、案件が少ないのでもう少し積極的に営業するのが対策です。

 

改善のための行動を決める

■コンサル
時給の高いコンサルを獲得するための営業活動→コンサル内容をSNSとブログで発信
■ラジオDJ
なし
■ブログ
YouTubeを記事化することで時短する→YouTubeチャネルのスタート
■YouTuber -new-
ブログの内容を動画化して作成する→YouTube動画30本の作成
■イベント出演
自分でイベント・講座を企画・集客する→2月、4月、5月、6月に開催
■ライター
なし
■動画制作
スキルアップ→YouTube動画30本の作成

ギャップを埋めるための改善は上記に決めました。これらを毎日の行動にブレイクダウンして、動けるようにします。

 

一生懸命「モチベーションに頼らず動ける仕組みを作る」

行動目標を決めてもモチベーションに頼って、行動したり、しなかったりすると、中長期的な目標達成ができません。旅と人生の攻略には大量行動が求められるので、モチベーションに頼らなくても動ける仕組みを作りましょう。

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モチベーションの嘘

まず、モチベーションというものは幻想です。脳科学的には存在しないものを僕たちは信じています。仕事に限らず、勉強や単純作業でも、少しずつ行動をすることで脳内でドーパミンが分泌され、集中力が上がっていくことはあります。これは作業興奮と呼ばれます。

つまり「行動の源となるモチベーション」は存在しませんが、「行動していくことでモチベーションっぽいものが出てくる」というのが事実です。

 

行動するために、習慣の力を使う

モチベーションなしで行動するためには、習慣の力と環境の力を活用します。

 

人間の脳は面倒なこと、新しいこと、不安なことを避けて、「いつも同じ」を望みます。しかし、ある一定の期間を超えて同じことを続けると、新しい習慣として定着して、逆に行動を維持するように脳が働きます。

習慣の定着にかかる平均期間は66日と言われていますが、3つに分類される習慣のパターンによって期間は異なります。

  • 行動習慣(片付け・読書・勉強など):1ヶ月
  • 身体習慣(運動・睡眠・禁煙・筋トレ):3ヶ月
  • 思考習慣(発想力・思考力):6ヶ月

 

行動目標を習慣化するコツは、小さすぎると思えることから初めて、ひとつずつ習慣として定着させていくことです。欲張りすぎずに、丁寧に習慣を立ち上げると挫折しません。

 

行動する時間を作るためには、環境を変える

新しい行動をするためには、現在の行動から何かを削除します。人間に与えられた時間は1日24時間で、どんな金持ちでも時間は増やせません。不毛な時間、無駄な時間を削除するためには環境を変えるのが有効です。

例えば、スマホゲームをやりすぎているなら、契約を変更して早めに通信制限になるようにする。YouTubeをダラダラ見てしまうなら、YouTubeへのアクセスを遮断する、などです。

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集中する環境を確保するために、会社勤めでもコワーキングスペースを借りている人もいます。早朝や土日のみの利用なら、通常よりも安く利用できます。

 

他力本願「自分の経済圏を作る」

行動が積み上がって、成果が出てきたら、自分でなくてもできることを他の人に任せて、自分は自分だけの仕事に力を注ぎます。これまでは「企業→個人」というお金の流れが大半でした。

しかし、近年になると、クラウドソーシングやCtoC(個人と個人)のサービスが大発展して、世の中にいるプロフェッショナルたちを見つけることが簡単になりました。副業解禁の流れもあって、多数のプロたちが会社の中から外に出てきたことも影響しています。

そして、「個人→個人」へのお金の流れが当たり前になりました。

 

自分で苦労してYouTubeの動画編集に3時間かかっているぐらいなら、5000円で代わってくれる動画編集プロにお金を払って依頼して、節約した時間で5000円以上稼いだ方が生産的です。

「自分で稼ぐ、自分で頑張る」から「誰かに任せる、誰かに頼る」に移行できた時、時間の壁を超えることができます。

 

旅と人生の攻略本「ワークライフカオス」 | まとめ

旅と人生の攻略本「ワークライフカオス」は以上です。再現性があるように手順をまとめたので、事例が少なくなってしまいました。旅と仕事で10年の節目ですので、僕や他の攻略者たちの事例を入れたバージョンも作ってみたいです。