2019年の1月にTABIPPOチームで冬季のアイスランドを11日間旅してきました。アイスランド観光といえば、首都レイキャビクとブルーラグーン、氷の洞窟と氷河トレッキングなどいくつかのエリアやジャンルに分かれますが、今回はレンタカーで訪れることができるアイスランド西部から南部の観光地を中心にご紹介します。
アイスランドの地理を解説
アイスランド西部と南部は、いくつかのエリアに分かれています。上記は僕たちがアイスランドをレンタカーで旅行したルートで、主要な観光スポット番号を振りました。
- 首都レイキャビク周辺(1,2,8番)
- レイキャビクの北東にあるゴールデンサークル(3,4,5番)
- レイキャビク北西のスナイフェルスネス半島(13番)
- レイキャビク南東の南アイスランド(10,12,14番)
- レイキャビクから真東に位置するヴァトナヨークトル氷河周辺(6,7,11番)
レイキャビクとゴールデンサークル以外を訪れる場合はレンタカーでの移動が基本となります。しかし、雪道での運転に不安がある人や、少人数でのアイスランド旅行を予定している方はツアーの方が良い場合もあります。下記のリンクから現地ツアーの検索・比較ができますので、検討中の方はご覧ください。
»(目的地別、アクティビティ別で検索できる)アイスランドの現地ツアー
レイキャビク周辺とヴァトナヨークトル氷河の観光スポットに関しては、別の記事にまとめてありますので、ご覧ください。
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2019年の1月にTABIPPOチームで冬季のアイスランドを11日間旅してきました。アイスランド旅行の目玉として、現地ツアーを申し込んだのは「氷の洞窟」と「氷河トレッキング」です。どちらも自力では到達できない、冬の絶景を堪能することができま[…]
今回は、残りのゴールデンサークル、南アイスランド、スナイフェルスネス半島の観光情報をまとめて紹介します。
グトルフォス / ゴールデンサークル
photo by ruimaeda
photo by unsplash
ゴールデンサークルの3ヶ所(グトルフォス、シンクヴェトリル、ゲイシール)の中で、最もおすすめがグトルフォスです。アイスランド語で「フォス」は滝を意味していて、後述するスコゥガフォス、セリャラントスフォスなどもアイスランドで有名な滝です。
1枚目の写真は、残念ながら天候が崩れて雹(ヒョウ)が混じる吹雪の中での撮影。2枚目は綺麗に見えた場合の冬のグトルフォスです。レイキャビクからゴールデンサークルに向かうルートでは、グトルフォスは一番奥の山側に位置しますが、アイスランドの力強さをぜひ体感してください。
シンクヴェトリル国立公園 / ゴールデンサークル
photo by ruimaeda
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シンクヴェトリルはプレートとプレートの裂け目ギャウ(アイスランド語でGjá)が見られる場所です。アイスランドはユーラシアと北米、2つの構造プレートが生まれる場所でして、ユーラシア大陸プレートの東端が日本です。アイスランドと違って、日本はプレートが沈み込む場所ですが、火山大国であるという点は同じですね。
シンクヴェトリルを観光するなら、1~2時間かけてギャラからトレッキングルートを歩くと、アイスランドの穏やかな自然を堪能できます。冬であっても、澄んだ川と小さな滝、遠くに見えるルーテル教会と湿地帯が雪で白く染め上がる光景が美しいです。
ゲイシール間欠泉 / ゴールデンサークル
photo by ruimaeda
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ゴールデンサークル最後の1つはゲイシール間欠泉です。正確にはゲイシール間欠泉は1916年頃に活動を休止し、現在噴出しているのはゲイシールの隣にあるストロックル間欠泉ですが、便宜上ゲイシールと引き続き呼ばれています(Google Map上の表記もゲイシール)。
間欠泉までは駐車場から徒歩3分ほどに位置しているので、間欠泉を観光するだけなら30分あれば十分です。なお、間欠泉の周囲には高温のお湯が沸き、流れ出しているので、触らないように注意が必要です。
ゴールデンサークル周辺の観光情報は以上で、次は南アイスランドの観光についてご紹介します。
セリャラントスフォス / 南アイスランド
photo by roy
レイキャビクから南アイスランド方面に車を走らせて、初めに訪れることができるのがセリャラントスフォス(Seljandsfoss)です。夏季は滝の裏側に回りこめる道があり、滝裏からのサンセットが非常に有名です。
積雪量が多い、または滑る可能性が高い日に限り、裏側への道が立ち入り禁止になりますが、滝壺まではかなり近づくことができます。
セリャラントスフォスに限らず、滝を撮影する場合にシャッタースピードを遅くして流水を美しく撮影することがありますが、アイスランドの滝は日本よりもずっと大きいため、遠くまで水しぶきが飛ぶことに留意してください。何も考えずに撮影して、後で写真を見てみたら水しぶきでレンズがびしょびしょでした。
スコゥガフォス / 南アイスランド
photo by roy
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セリャラントスフォスから30キロほど走ると、内陸側にスコゥガフォス(Skógafoss)が見えてきます。セリャラントスフォスよりは1号線から遠くに位置しますが、スコゥガフォス方面に曲がる看板があるので見落とさないようにしましょう。
売店と土産物屋が1つずつあるだけのセリャラントスフォスと違い、スコゥガフォス周辺は小さな集落になっていて、レストランやホテルがあります。スコゥガフォスを正面に右側から滝の上に登る道があるので、頂上まで行くと下からとは別の景色を楽しむことができます。
Plane Wreck(未訪問) / 南アイスランド
photo by unsplash
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残念ながら今回のアイスランド旅行で訪れることはできなかったのですが、南アイスランドでは「墜落した飛行機」が有名になってきています。Plane Wreckと呼ばれる、廃棄された飛行機は1973年にアメリカ軍の飛行機が砂浜の上に不時着したものです。現在では機体の両翼がなく、胴体のみを残しています。
Plane Wreckの位置はGoogle Map上では1号線沿いにあるように見えますが、実際は1号線側の駐車場に車を止め、約7km往復1.5時間ほど歩く必要があります。Plane Wreckのあたりも黒砂のビーチで、冬はその上に雪が積もるので、とても雰囲気のある写真が撮れるようなのですが、日照時間の関係で諦めました。
冬のアイスランドは太陽が出ている時間がとても短く(逆に夏は白夜になり、1日中太陽が出ていることがあります)、僕たちが旅行をした1月中旬頃は朝11時から夕方17時くらいまでだけ外が明るく、他の時間は真っ暗でした。
Plane Wreckまではツアーで行くならファットバイクという自転車やATV(4輪バギー)を使い移動時間を短縮することが多いそうです。
2017年10月には低体温症で亡くなった観光客がいたので、3月から12月まで開催されているプロガイド同行ツアーか、自力で行くなら5月から8月までの夏季にすべきとGuide to Icelandから教わりました。無茶をしないようにお願いします。
ブラックサンドビーチ(Reynisfjara Beach) / 南アイスランド
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photo by shigeki naganuma
南アイスランドのビーチは日本のような白砂ではなく、黒砂です。冬季は雪が降り、空が曇りやすいので、ブラックサンドとのコントラストで白と黒のモノトーンな景色を楽しむことができます。黒砂のビーチだけなら他のビーチでも同じですが、ブラックサンドビーチでは加えて海からそそり立つ奇岩群と溶岩が冷え固まった六角形の大地があります。
巣があるのか、たくさんの野鳥が空を飛んでいたので夏は自然豊かな場所だと想像できますが、冬は荒立つ波も相まって厳しい自然を感じます。突然大きな波が押し寄せることもあるので、海側に三脚を立てる際には気をつけてください。
南アイスランドで宿泊するなら「The Barn」
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南アイスランドで宿泊するなら、僕たちが泊まった「The Barn」はかなり良かったです。おそらく倉庫を改装した建物で、ドミトリーとシングル、ツインの部屋がありました。僕たちは4人部屋のドミトリーを貸切で泊まりましたが、ドミトリーのベッドがダブルサイズでふかふかだったので、ゆっくりと休むことができました。
二階には広いキッチンとダイニングスペースがあり、2,3組が同時に料理をできます。一階にはバーカウンターがあり、アイスランドのビールや各種アルコールを飲めます。なお、上述のブラックサンドビーチまで車で10分くらいです。
グルンダル・フィヨルズル / スナイフェルスネス半島
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最後に紹介するのは、レイキャビクの北東部に位置するスナイフェルスネス半島を観光する拠点となるスポットです。レイキャビクからだと、1号線、54号線、55号線を通るルートです。僕たちが訪問した時は、ボルガルネース(Borgarnes)を超えたあたりから強風と吹雪に遭遇して、何度かホワイトアウト(目の前が真っ白になること)しました。
道すがら何度も道から落ちて身動きが取れなくなっていた車を見かけることも何度かあり、旅行者だけではなく、地元のドライバーが運転しているバンすらも道から落ちていました。
そんなホワイトアウトを乗り越えてたどり着いたのがグルンダル・フィヨルズルです。次に紹介するキルキュフェットル山とキルキュフェットル滝(Kirkjufell Mountain&Kirkjufellsfoss)の最寄りとなる港町です。晴れていれば、夕方ごろに虹色に光る空とスナイフェルスネス半島を楽しむことができます。
キルキュフェットル山と滝 / スナイフェルスネス半島
photo by shigeki naganuma
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どうしてもかっこいい山とオーロラの写真を撮りたい!うねりながら天に向かっている、この山はなんだ?!と思って調べたら、スナイフェルスネス半島のキルキュフェットル山(Kirkjufell Mountain)でした。山の麓から道路を挟んで反対側には同じ名前の滝があり、画角の広いレンズであれば滝→山→オーロラの構図で写真を撮ることができます。
photo by shigeki naganuma
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ただし、滝の近くは水蒸気が上がるからなのか非常に冷え込み、カメラのバッテリーがどんどん減りますので、十分な衣服と装備は必須です。距離的にはグルンダル・フィヨルズルの中心地から車で10分くらいなので、グルンダルの街中らオーロラを見つけてから車で移動しても間に合います。
まとめ
今回の記事は以上です。男4人の冬季アイスランド旅行「#ぜんぶアイスランドのせいだ」の振り返りとして、全部で5テーマの記事を執筆中です。ご覧いただいた本記事の他に、4記事が公開済みです。アイスランド旅行の全体像やレンタカー事情、首都レイキャビク周辺の観光について気になる方はご覧ください。
» 冬のアイスランド旅行でよく聞かれる16のこと【費用・日数・ルート】
» 冬のアイスランドをレンタカーで旅するなら知るべき15のこと
» アイスランドの首都レイキャビクの観光スポット16選(カフェ・グルメ含む)
» アイスランドの氷の洞窟と氷河トレッキングを徹底解説(費用・場所・注意など)
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
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