新米ノマドに伝えたい。ノマドワーカーの収入と英語と距離の不安への立ち向かい方

  • 2023.09.13

世界中を旅しながら仕事しているノマドワーカーたちも不安がたくさんありました。わざわざSNSでは話さないことですが「先人たちの失敗談や苦労話」を知っておくことは、成功談や自慢話を聞くよりもずっと有益です。

そこで、現役のノマドワーカー5名に「ノマドワーカーを目指す際に不安になったことと、その不安が解消されたか?」を聞きました。ご協力いただいた、shoさん、harunaさん、KOHさん、本庄遥さん、ありがとうございます!不安への立ち向かい方がとても参考になるので、ぜひ最後までご覧ください。

 

ノマドワーカーとは?

写真は僕がジョージアの首都トビリシで、海外ノマド体験「ノマドニア」を開催している様子

 

ノマドワーカーとは語源である遊牧民(nomad)のように決まった定住先を持たずに、日本中、世界中を転々としながら暮らしつつ、仕事も頑張ってる人たちのことを指します。

 

ただ、ノマドワーカーの実態には幅があります。僕は日本に自宅があって、半年を日本で暮らして残りの半年をノマドワークする形です。他にも、海外に自宅があって、海外拠点で旅をする人。スーツケース1つで旅をしながら暮らしている人もいます。

広義には「旅と仕事を両立している人たち」ぐらいを意味しています。それでは、本題です。

 

sho「いつか収入が途絶えるんじゃないか」

旅丸sho

2013年より地球一周の旅を開始し、現在も旅の途中の旅する経営者です。旅中に書いていた旅ブログ『旅丸』が世界一周ブログランキングで一位となり、旅行メディアや雑誌への記事の寄稿を行ったことがノマドワーカーとして旅をしながら生活をするようになりました。

旅人育成企画『タビイク』を運営するTABIIKU GEORGIA、旅系のマーケティング会社Backpackers Production、コーカサス地方のジョージアでの生活サポートを行うGeorgia Lifeの代表をつとめながら、マーケティングやライター、ディレクションなど幅広い仕事をしています。

Twitter:@tabimarusho
Instagram:@tabimarusho

 

もともとはライターだけの仕事だったので、ライターができなくなった時(興味がなくなった時とも言えます)に収入が途絶えるのは目に見えていたので、どうやって他の収入を得ようという不安があった時期はあります。

あとは、老後のことも不安はありました。将来的に日本に住むという選択肢はゼロではないと思っていたので、その時に何も心配することなく生活できるための蓄えについてですね。

 

現在では複数の仕事をするという方法を確立できたので他の収入をどうしようという不安はあまりなく、蓄えについても投資でなんとかいけるだろうという考え方になっています。

 

haruna「海外生活するほどの語学力がない」

旅をしながら、暮らしています。本業はUIとWebのデザイナー。そのほか、スクールで講師をやったり、文章を書いたりしています。新卒で予備校に就職後、21歳で独立。海外での独立と同時に家を手放しアドレスホッパーに。現在はブランディング・デザイン事務所・開発会社など複数の会社に参画。ユーザー心理と行動について考えることが好きです。

2022年から、福岡で旅人の拠点作りをはじめました。いつか海外にも拠点を置いて、多拠点生活計画中。最近は文章を書くことと、絵を描くことにはまっています。

Twitter:@Haruna_F1207
Instagram:@haruna_f1207
note:haruna / 旅暮らし

 

言語が通じなくても、海外で生活することができるのかが少し不安でした。それまで短期間の海外旅行にいくことはありましたが、長期の海外生活となると、より語学が必要になる場面が増えて来ると思ったからです。

実際海外に出て感じたのは、「完璧な英語を話せるよりも、ちゃんと自分のやりたいこと、気持ちを伝えられるかが大事」ということです。

 

海外に出るなら英語を、と考えがちですが、そもそも英語が第一言語の国ばかりではありません。第一言語でない人同士の間では、完璧さも難しい単語も必要ありません。簡単で、わかりやすく表現すること、相手の話している内容を理解することができればいいとわかってから、その不安はなくなりました。

完璧な英語を覚えるよりも、その国の言葉を5つくらい(ありがとう、こんにちは、好き!など)を覚えていく方が、早く馴染むことができると思います。

 

KOH「家族に何かあっても、すぐに駆けつけられない」

東欧ジョージアに住む、拠点型のノマドワーカーです。ユーラシア大陸の文明の交差点から東西南北に行ったり来たり。15歳から美容師のキャリアを積み、21歳で独立後、世界の路上でヘアカット旅。そんな旅がきっかけでトラベルライターを兼業。

ITベンチャーのメディア事業部に引き抜かれ、1年後の独立を期にノマドワーカーとしてタイに移住、ジョージア移住と駒を進めてきました。海外ノマド体験「ノマドニア」の運営をはじめ、コワーキングスペース「ANO OFFICE」、シェアハウス「SONO HOUSE」を運営しています。

Twitter:@Luck81O
Instagram:@koh.id
note:【完全版】ロジカルなTwitter攻略【もはや聖書】

 

海外ノマドとして、家族から遠く離れることに不安があります。ノマドになりたいひとの相談を受けるときも、家族から遠く離れることが大丈夫かを確認します。家族の急病や、突然の事故への対応速度は、1時間の違いだけでも一生の後悔に繋がることがあるからです。

 

いちど、バリ島にいたときに祖父の訃報が届きました。すぐに航空券を取得し、葬儀に間に合うことができましたが、それが南米やアフリカからだったら最後のあいさつはできませんでした。

いまだに距離の不安は拭えていないので、日本から最短経路で24時間以上離れた場所に滞在することには抵抗があります。

 

本庄遥「収入は常に心配」

本庄遥

1996年、兵庫県生まれ。小学2年生からソフトボールを始め、高校で日本一に。関西秋リーグで防御率0.00で最優秀投手賞を受賞するも、大学2年生の秋に肩を負傷し、自身の存在価値について考えるように。外国人選手と戦うためにオーストラリアに留学。スポンサー契約30社、クラファン3度の達成をするも「自分が価値提供をする立場になりたい」とビジネスの世界へ。

現在はマーケティングを中心に、90 Englishの執行役員、SBイノベンチャー「ワークスルー」のマーケティング責任者をしながらアスリートが時間や場所に捉われない「ノマドアスリート」の代表をしています。目標は、世の中のアスリートが自分の好きな場所で、好きなレベルで、好きな競技を続けられる環境を作ることです!

Twitter:@number_1h
Instagram:@haruka.softball.1
Webサイト:nomad athlete

 

常に金銭面のことは不安です。2020年と2021年を比べると3倍くらい収入が増えているのですが、それでも不安の度合いはほとんど変わりません。多分私がお金を使いすぎなだけですが(笑)

ノマドワーカーになると、月収の変動がかなり激しくなるので、ある程度の蓄えをしながら収支管理をすることをおすすめします。

 

私の場合は自分がやりたいときにやりたいことをしたいし、買いたいと思ったときに買いたいものを買えるようにすることが目標なので、あえて気にしていません。

解決策は「クレジットカードの明細を見て、引き落としされないくらいやばいときは、その月に残りの金額をどうやって稼ぐかを必死に考える」です。3年フリーランスをやっていますが、今のところ残高がマイナスになったことは一度もないので、背水の陣でがんばれる人にはおすすめな方法です。

 

ルイス前田「めんどくさくて、クライアントに切られそう」

1人10職で81ヶ国を旅してるノマドワーカーです。大阪府で生まれ、大学時にニューヨーク留学と世界一周を経験。旅仲間たちと株式会社TABIPPOを起業し旅行メディアの編集長を務め、現在は株式会社スラッシュワーカーズの代表です。

アメリカ横断やアイスランド周遊を仕事にできた経験が最高だったので、海外ノマド体験「ノマドニア」や「トラベルライター養成講座」「旅人エンジニア留学」などで旅と仕事を両立する人を増やしています。次にやりたいことは宇宙旅行です。

Twitter:@NY_ruisu
Instagram:@rui_maeda
Webサイト:スラッシュワーカーズ

 

ノマドワーカーをしてると、時差とインターネットの速度と移動でクライアントに調整をお願いすることが時々あります。

「いま、ジョージアなので明日の打ち合わせって午後からでもいいですか」「すみません!カフェのネットが調子悪くて、今からテザリングに切り替えます」「その日は移動日なので、来週ってどうですか?」など。

 

できるだけ面倒をかけないようにはしますが、こんな調子でも仕事ってずっとあるかな。もっといつでも連絡が取れる人に代えられちゃったりしないかな?という不安はありました。解決策としては3つ。

1. ノマドであることを楽しんでもらう
2. ノマドワーカーであることが気にならないくらい活躍する
3. 業務委託ではなく、自分でサービスや商品を作って売る

すべて効果がありました。

 

ノマドワーカーになりたいと思った方に「ノマドニア」

ノマドニア

ノマドニアはノマドの聖地「ジョージア」で開催中の海外ノマド体験です。1ヶ月で10種類のノマド向け職業を経験することで、想像ではなく手応えを決め手に仕事選びができます。職業は早い段階で月5万円を稼ぐことができるリモートワークから選抜しています。

ノマドニアの概要
・10人のノマドによる全10職、計63時間の体験講座
・現地エキスパートと現地人スタッフによる渡航・現地サポート
・開催日から1ヶ月間コワーキングスペースを無料で24時間利用可能
・ジョージアの現地銀行の口座開設サポート
・日本人が入れる現地保険の契約サポート
・ノマドワーカーに最適な賃貸物件の提案や契約のサポート
ノマドニア
ノマドニア
ノマドニア

小さな子どもは習い事や遊びなど、さまざまな経験を経て自分の得意や苦手を発見します。しかし、大人になるとそのような発見の機会は失われてしまいます。

ノマドニアは「リモートワークで好きな場所で働きたい」という理想を叶える手段を見つけるための体験を、ワークショップを通してみなさまに提供しています。

1ヶ月で10種類のリモートワークを海外に住みながら体験する「ノマドニア」

ノマドニア

ちいさい子どもは習い事や遊びなど、さまざまな経験を経て自分の好きや得意を発見します。しかし、大人になるとそのような機会は失われてしまいます。

ノマドニアは「リモートワークで好きな場所で働きたい」という理想を叶える手段を見つけるための職業体験と、海外移住の体験をみなさまに提供します。