スポンサー企業付きの海外旅行を実現する方法【商品・企画・営業】

スポンサー企業付きの海外旅行を実現する方法【商品・企画・営業】
  • 2021.03.17

旅行のスポンサーをしてくれる企業を探している:海外旅行の企画に必要な資金や航空券、物品を提供してくれるスポンサー企業を探しています。どうすれば、海外旅行にスポンサーを付けることができるのでしょうか。

という質問に、スポンサー付き海外旅行の実現をする方法を商品、企画、営業という3つの目線で、説明します。

 

企業に負担してもらう内容

企業に負担してもらう内容

海外旅行のスポンサーといっても、スポンサーの方法はさまざまです。スポンサーを取り付けるのが難しい順に旅行費用の提供、旅行関連の商品や航空券の提供、情報発信や取材などの協力、後援としての名前貸しがあります。

もう少し簡単にまとめると、左から順にスポンサー獲得するのが難しいです。
お金 > 商品・サービス > 影響力 > 社名・団体名

海外旅行のスポンサーを企業に依頼する場合は、企業側の負担とスポンサーによるメリットが少なくとも釣り合うように努力しなければスポンサーは決まりません。

 

【商品】スポンサー候補の企業によって最適なモノを

【商品】スポンサー候補の企業によって最適なモノを

まず、スポンサーに提供する商品から解説します。僕がTABIPPOの企業側担当として、スポンサーの依頼をもらう時の最も多い企業への見返りはSNS上での投稿です。

「フォロワーがこのくらいいて、期間中でPRになる内容を投稿します」という商品ですね。SNS上での影響力を商品とする場合は、スポンサーを依頼している会社が運営しているSNSによって判断が変わります。

例えば、TABIPPOの場合は
Twitterフォロワー:52,000フォロワー
Facebookページのいいね数:130,000いいね
Instagramフォロワー:30,000フォロワー
という規模なので、最もフォロワーが少ないInstagramが魅力的に映る可能性が高いです。

また、スポンサー企業の業種によってもどのSNSを重要視しているかが変わります。TABIPPOであれば、若年層向けの旅行マーケティングが強みなので、ユーザーの年齢層の高いFacebookよりも、若者が使っているTikTokの方が気になります。

 

あなたがどんなSNSで、どのような発信をしているかを踏まえてスポンサー企業を選定するためには、候補となる企業との相性が大切です。もちろん、フォロワーは多い方が良いです。フォロワーが少なくとも影響力を持つアカウントはたくさんありますが、企業目線でそこまで理解してもらうにはさまざまな説明が必要となるでしょう。

 

【企画】旅行企画に企業がスポンサーしたくなる要素があるか

【企画】旅行企画に企業がスポンサーしたくなる要素があるか

次に、海外旅行の企画についてです。マーケティングの話ですが、企業はPR予算と獲得予算という2つの考え方を持っています。

PR予算:企業や商品の認知度を上げるための予算(テレビCM、芸能人の起用など)
獲得予算:商品の販売を増やすための予算(検索連動型のWeb広告、割引キャンペーンなど)

 

そして、スポンサーとして使える予算はPR予算です。あなたの旅行企画に100万円スポンサーしたとして、売り上げがいくらになるかは計算が難しいため、スポンサーすることで企業や商品の認知度が上がることを目的にしようと考えるからです。認知度の向上を計算することも困難ですが、売り上げと比べると認知度の計測自体が難しいため、ここではやはりPR予算になります。

PR予算を使うかどうかは、あなたの海外旅行企画がどれくらい話題になるかで判断されます。ここで、「スポンサーに対する見返り」としてSNSの影響力をアピールできるアカウントがあれば、「それなら話題になりそうだな」とポジティブに考えられる理由になります。

 

しかし、話題はSNS上だけに限らず、帰国後にテレビやラジオに出演したり、新聞や雑誌などでインタビューされるという方法もあります。例えば、「日本人最年少でのヒマラヤ登頂への挑戦」であれば登頂成功したら話題になりそうですよね。他にも、世の中の流れと連動して「東京オリンピック新種目であるスケボーを使って世界一周」なども話題性があります。

自分がやりたいことと、企業がスポンサーしたくなることを、どのように組み合わせるかが大切です。

 

【営業】両者にとってメリットのある内容にできるか

【営業】両者にとってメリットのある内容にできるか

最後に営業についてです。営業とはあなたのやりたいことをゴリ押しするのではなく、相手の要望を聞き出して、あなたのやりたいこととマッチさせる時間です。別の角度から考えると、企業があなたにスポンサーをする理由を作ることです。

 

例えば、オーストラアリア1,300kmの旅行企画であれば、スポンサー企業だったアパレルブランド「JACK & MARIE」の要望を詳しく聞くと、

・ブランド発祥の地であるバイロンベイに絡めたPRをしたい
・通販サイトがリリースされる予定がある
・実際に商品を使っている様子を撮影したい

という要望がありました。そこで、営業を通して下記のように変更しました。

・旅行のコースをバイロンベイで取材ができるように変更
・取材記事の発表を通販サイトの公開とそろえる
・カメラマンが同行して、商品を撮影

 

このような営業をするためには、スポンサー候補の企業とのコミュニケーションが必須です。大手企業になるほどスポンサーのお願いメールはたくさん届いていますから、まずはどうすれば企業の担当者と接点を作れるかを考える必要があるでしょう。

企業のお問い合わせ先にメールを送るだけではなく、SNSにも送ってみるとか。さらに考えれば、いきなりSNSで連絡するのではなく、SNS上で仲良くなってから連絡するなど、工夫すべきことはたくさんあります。

 

まとめ

スポンサー企業付きの海外旅行を実現するためには下記の3つが必要です。

商品:企業が魅力的で欲しいと思う商品
企画:PRになる話題性を生む企画
営業:企業のニーズを反映するコミュニケーション

そして最後に、企業が何らかの判断をするには時間がかかることを覚えておいてください。旅行出発の1ヶ月前からの提案では遅すぎて、企業側の決定が間に合いません。余裕を持って半年前にはスポンサー候補の企業と連絡がつき、コミュニケーションが始められるスケジュールで進めましょう。

 

なお、企業の規模が大きくなるほど、年間で使える予算が早く決定します。特に地方公共団体などの公的機関は前年で提出した予算以外は全く使えないということもあります。

また、スポンサーが見つからなかった時も踏まえて、旅行に必要な資金は自力でも貯めましょう。「スポンサーがなくても旅行企画は実施する」という意思と準備は企業にとってはポジティブに映ります。旅行の費用を安くする方法を駆使しして、完璧ではなくともできる限りの準備を。

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