海外ノマド生活のデメリットは?海外ノマド11人の体験談

  • 2023.09.26

海外ノマドとして毎月違う国で暮らしているルイス前田です。この度、世界中を旅する海外ノマド56人と「海外ノマド入門」を執筆しました。Googleで調べても載っていない、場所にとらわれずに働くノウハウが詰まっています。

辛いことも、泥臭いことも、海外ノマドの現実を正直に書きました。ぜひ、手に取っていただけたら嬉しいです。

 

さて、本記事ではここからが本番です。紙面の関係で、海外ノマド入門にどうしても載せきれなかった原稿がたくさんあります。

このまま、Google Driveに眠らせておくにはあまりにもったいないので、無料版「海外ノマド入門」として掲載します。

 

Webメディアだとスペースに制限がないので、原稿はできるだけ無修正です。ありのままの海外ノマドたちの想いや経験、知恵をお楽しみくださいー!はい、ここまでで導入は終わりです。

 

今回のテーマは「海外ノマド生活ならではのデメリット」

世界中で旅しながら生活している海外ノマド。自由で楽しいこともたくさんある反面、住居が転々としたり、海外生活が長く続いたりすることで問題が発生することも。

そこで今回は、海外ノマド11人に「海外ノマド生活のデメリット」を聞きました。

 

海外ノマド本の筆者、ルイス前田の場合

会社を経営しつつノマドをしているので「電話」と「郵便物」がしんどいです。海外に滞在していると、行政から電話がかかってきても、キャッチできませんし、必要な書類をこちらから送ることもできません。

ただ、本当に出ないとヤバい電話、送らないと大変な書類はほとんどが「税務」なので、税理士さんにお願いすれば何とかなります。なってます。

ルイス前田
1人10職で83ヶ国を旅しているノマドワーカー。大学時にニューヨーク留学と世界一周を経験。旅仲間と一緒に株式会社TABIPPOを起業し、旅行メディアの編集長を務める。現在は株式会社スラッシュワーカーズの代表を務めながら、海外ノマド体験「ノマドニア」を世界5ヶ国で運営中。Twitter:@NY_ruisu Instagram:@louis_nomad

 

予備校勤務からWebデザイナーノマドになったharunaさん

自炊や運動習慣がなくなること、それから、海外のお家には基本的にバスタブがないのが、個人的には大きなデメリットです。お風呂で温まるとリラックスできるので、将来は、バスタブのあるお家に住みたい…。

ホテルにはキッチンや調味料がないことが多いので、ほとんど外食になります。1年ほどホテル暮らしをしていたときは、手料理が食べたくて…友達が持ってきてくれた手作りのおかずが、どんなレストランの食事よりも美味しかったです。

haruna
本業はWeb/UIデザイナー。その他、講師をやったり、文章を書いたり。新卒で予備校に就職し、21歳で独立。同時に家を手放し、アドレスホッパーに。現在はデザイン事務所や開発会社など複数の会社に所属しながら暮らしの拠点となる国を探し続けている。サウナとワインと音楽が好き。Twitter:@Haruna_F1207

 

就職経験ゼロの新卒ノマド、木村拓也さん

生活リズムが乱れがちになる点は、大きなデメリットに感じます。日本に定住していた際には、週に5日、決まった時間にキックボクシングに通っていたのですが、ノマド生活を送っていると、どうしても固定の習慣をつくる難易度が上がってしまいます。

新しい場所に移動する度に、習慣がリセットされてしまう感じです。場所に関係なく、習慣を継続するだけの意志力を身につけるために、コミュニティ内に毎日のタスクを共有しています。

木村拓也
新卒でフリーランスになった就職経験ゼロ系ノマド。Webメディアのコンテンツマーケティングをしていたが、YouTubeマーケターに移り変わりつつある。40歳までにNPO法人を設立したいので自己研鑽に励んでいる。特に旅行が好きというわけではないので、海外に行っても引きこもりがち。Twitter:@Takuya_3003

 

広告用のショート動画を制作する、RYOMAさん

作業環境に関して、十分な環境を維持し続けることができないことです。

私は自宅で仕事をしたいタイプなので、理想は自宅に高速Wi-Fiを設置し、PCとは別にディスプレイを置き、体の負担を少なくするデスクやイスなどの作業環境に投資をしたいところですが、移動することを考えると持ち運ぶことや、都度購入することは非現実的なので、パソコン1台でその時住んでいる環境で作業をするということはどうしても避けられない点です。

RYOMA
広告運用と映像制作をしている元サラリーマンノマド。大学卒業後、大手日用品メーカー営業職に就職。約3年間の勤務後、鬱状態になり休職・退職。その後ジョージアにてメインの職を変えながらノマド生活中。趣味は1人旅と、サッカー観戦。カタールW杯で現地観戦デビュー。Twitter:@otaryo14

 

筋肉YouTuberでパーソナルトレーナーのオカザーマン

基本的にはジム環境、食事環境が筋肉中心でもできるところを選ぶようにしていますが、生活のリズムを掴むことが難しいのがデメリットです。トレーナーとして定住している方向けに食事指導などしていると日本は便利な国だなと感じます。

その国へ行くごとにいいジム探し、いい食事探しはデメリットかもしれませんが、僕にとってはそれも楽しいことでもあります。デメリットと誰かが感じることでも自分には楽しみにもなります!

オカザーマン
世界の筋トレ情報を和訳して解説するYouTubeチャンネル「筋肉翻訳」を運営している。チャンネル登録者は5万人を超え、YouTube投稿がきっかけで動画制作に興味を持つ。現在はパーソナルトレーナー、FPVドローン撮影、動画制作、翻訳、YouTubeコンサル、コミュニティ運営などを行っている。Twitter:@okazerman

 

元公務員ノマドのあやかさん

一箇所にある程度の期間定住すると良いですが、いろいろな国を回っていると「現地の食」を楽しみたい精神が勝ってしまい、つい外食が多くなってしまいます。そのため、

①外食費がかさむ(ヨーロッパはチップも含めると毎度かなりお金がかかります)
②太る(体重は怖くて計っていませんが、ジョージョア滞在の3ヶ月で「ちょっと大きくなったね」と言われました泣)
③料理力が落ちる(嫁入り前なのに笑)

などのデメリットがあります。

あやか
スキルゼロ、人脈ゼロ、営業経験ゼロから独立した、元公務員ノマド。現在はLINEを中心としたWebマーケティング事業を行っている。2022年2月から9ヶ月間、世界を7ヶ国ほど旅しながら仕事をしていた。旅先でのカフェ巡りが趣味で、今までに訪れた世界のカフェは約150ヶ所。Twitter:@uayk_iro

 

88ヶ国90祭りを訪問した奇祭ハンターの平船智世子さん

定住しないことでのメリット・デメリットは食材や荷物の管理

定住せずに移動するとその土地での滞在日数を考えながら食材を買って自炊をするか、どの調味料を持ち歩くか、余った場合は常温保存できるかなど地味に頭を使います…。調味料が固定されると味も固定されがちなので(レパートリーの少ない私にとっては)デメリットかもしれません笑

ただ逆に定住していると街中で買い物するとき〝あると便利なもの〟を見かけたら「とりあえず購入しておくか」と考えがちな自分にとっては、物を増やさない環境下に置くことはメリットにもなっているのかもしれません。

平船智世子
2013年からお祭り巡りをコンセプトに世界一周。2018年にはVRとARを取り入れた個展「VRで巡る!世界の奇祭展」を主催。これまでに地球4周、88ヶ国、計90祭りを訪問し、非日常的なお祭りを各メディアで発信中。著書に『いつか行きたい朝鮮ガイドブック~これで不時着しても大丈夫』。Twitter:@tailovene

 

滞在先のお店や会社で働くローカルノマドのmimiさん

これは食い意地の強い私ならではだと思うのですが、その土地の食べ物を全て試してやるという意志が強いので、食費や外食費がかさむし、常にお腹いっぱいなので不健康です。

逆に、どうしても口に合わないものしかない土地にいるときは生きる楽しさを無くしたかのように精神状態が悪くなり何も食べなくなるのでそれも不健康ですね(笑)

食じゃないにしても、自分のメンタルを保つための生きる糧になるものがその土地にない、見つからない時はかなり大変だと思います。

mimi
世界と日本の架け橋になることを自身のスローガンとしているノマド。輸出業やマーケティング、翻訳、パーソナル英会話などをオンラインでこなしつつ、世界各国の滞在先のローカル店や会社で、短期間だけ働くローカルノマドでもある。2023年の間に起業するのを目標にしている。Twitter:@TravelW_Mimi

 

新卒NTTデータからノマドになった、岡村龍弥(シャンディ)

予期せぬギフトや郵便物をうけとるのに苦労すること、急な予定で持ち物が指定されているとき、例えば「アンバサダー指定のTシャツを持ってきてください」に対応できないこと、契約書などの重要書類が登録している住所に勝手に送られ、さらに押印して返送が必要になるときなどは困ることがあります。

岡村龍弥(シャンディ)
合同会社ギルド代表。新卒で大手IT企業に入社後、2018年に世界一周。これまでに訪れた国は50ヶ国。「場所にとらわれずどこでも働ける人材の創造」を実現するためにオンラインでの業務を得意としたなんでも屋を起業。東京と大阪で旅人やノマドワーカーが集まるシェアハウスを運営している。Twitter:@Shandy_Life

 

コミュニティマネージャーの畑山朱華さん

日本食を作ることが難しいです。お酒やみりんなどの調味料がないことが多く、日本でしている自炊ができないので、偏った食事になりやすいです。

また、日本に何か郵便物が届いた場合、家族が知らせてくれるのですが、支払いなどは家族に実施してもらい、私が家族にお金を送金する流れをとっています。家族も私も手間ですね。友人の誕生日にLINE GIFTを送ることができなかったのも地味にショックですね。

畑山朱華
多様で複雑な「人」と「世界」を愛しているコミュニティマネージャー。「ストレス社会を軽減出来て、人が活き活きする仕事」を軸に、コミュニティ運営やコミュニティデザイン、ワークショップデザインに従事。コミュニティは平均して5つ運営し、月に10回以上のイベントを開催している。Twitter:@sshukaa

 

家族でノマドを実現している、清野奨さん

海外での生活は、ライフスタイルによって物価が安い地域でも、生活費が上昇するリスクがあります。例えば味噌が1パック1000円したりします。

国内外問わず定住しない時に共通するデメリットは、ルーティンをおこないずらくなるので良い習慣が途切れてしまう・為替の悪い影響をうけることがある・住宅費が基本的に資産にならず消費になってしまうことがあげられると思います。

ビザ(滞在許可)を常に気にしなくてはいけなく、その為にお金も時間もコストがかかるのも大きなデメリットというか代償かなと思います。

清野奨
1歳になるノマドベイビーと奥さんの家族3人でノマドライフをしている。「生きる場所と働く場所の自由と民主化」をするためにデジタルプロダクト受託開発を行う会社 「aniuma OÜ」をエストニアで設立。新しいアイデアを得るために世界各地のコワーキング&コリビングスペースに訪れている。Twitter:@susumu1127

 

書籍「海外ノマド入門」の中身を覗き見できます

書籍の詳細とサンプル

株式会社スラッシュワーカーズ(以下、スラッシュワーカーズ)代表取締役 ルイス前田の著書『海外ノマド入門』が、2023年2月中旬より全国書店・Kindleなどの電子書籍にて販売されました。「好きな場所で暮らせるようになりたい」と思って[…]

 

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