治安が悪い国や地域に滞在してる時の防犯対策は?海外ノマド8人の実例

  • 2023.09.26

海外ノマドとして毎月違う国で暮らしているルイス前田です。この度、世界中を旅する海外ノマド56人と「海外ノマド入門」を執筆しました。Googleで調べても載っていない、場所にとらわれずに働くノウハウが詰まっています。

辛いことも、泥臭いことも、海外ノマドの現実を正直に書きました。ぜひ、手に取っていただけたら嬉しいです。

 

さて、本記事ではここからが本番です。紙面の関係で、海外ノマド入門にどうしても載せきれなかった原稿がたくさんあります。

このまま、Google Driveに眠らせておくにはあまりにもったいないので、無料版「海外ノマド入門」として掲載します。

 

Webメディアだとスペースに制限がないので、原稿はできるだけ無修正です。ありのままの海外ノマドたちの想いや経験、知恵をお楽しみくださいー!はい、ここまでで導入は終わりです。

 

今回のテーマは「治安が悪い国や地域での防犯対策」

世界中を旅する海外ノマド。さまざまな場所に足を運ぶ分、中には治安の悪い地域もあります。世界的に見ても安心安全の日本の感覚で旅をしていては、トラベルに遭うことも。

そこで今回は、海外ノマド8人に「防犯対策としてどんなことをしているか」を聞きました。

 

海外ノマド本の筆者、ルイス前田の場合

治安が心配な時は、お金を節約せずにたくさん使うようにしています。例えば、ホテルをワンランク上げ、移動は積極的にUberを使い、ガイド付きのツアーに参加します。

特に空港やバスターミナルからホテルや市内への移動で気をつけるようにしていて、初めてのインド旅行では送迎付きのホテルを予約しました。預け荷物をピックアップしたところでドライバーが「LOUIS MAEDA」って名前を掲げているあれです。

他の人が掲げている名前を真似して、全く無関係の人間がドライバーを騙ったりするので気を抜けるわけではありませんが、自力で優良タクシーを見つける難易度に比べたら、かなりトラブルに巻き込まれる可能性は減ります。

ルイス前田
1人10職で83ヶ国を旅しているノマドワーカー。大学時にニューヨーク留学と世界一周を経験。旅仲間と一緒に株式会社TABIPPOを起業し、旅行メディアの編集長を務める。現在は株式会社スラッシュワーカーズの代表を務めながら、海外ノマド体験「ノマドニア」を世界5ヶ国で運営中。Twitter:@NY_ruisu Instagram:@louis_nomad

 

ベトナムのIT企業出身のくるまとしはるさん

ベトナムに住んでいた時はひったくりが多かったので、屋外ではなるべき歩きスマホをしない。もし外でスマホを見るは必ずスマホリングに指を通して持つようにしていました。また、肩掛け鞄も強引に引っ張られることがあるので前に抱えて歩いていました。

その他の国でも、知らない人から話しかけられても基本的には無視をします。 道端で話しかけてくる人はほとんど詐欺だと思っています。知り合いの知り合いなど、素性が分かる人とだけ関わるようにしています。

くるまとしはる
約3年間ベトナム現地の日系企業に勤めた後、独立してジョージアに移住したノマド。会社員時代は10年以上WebディレクターやデジタルマーケティングなどのIT関連業務に従事。現在はWebプランナーやマーケター、ライターを生業としている。並行して海外移住ブログも運営中。Twitter:@kurutoshi

 

アートディレクター、料理研究家の市角壮玄さん

男性ですがそれでもなるべく一人で行動しないで現地に住んでる人にコンタクトをとって一緒に行動したり、最低限訪れたことがある人に行動可能なエリアを聞いたり。

あとは服装。アジア人は小金持ちってイメージがあるので誰でも知ってる安いリュック(デカトロンなどの)を背負ったり目立たない服装をするようにしてます。地元の人の服装や行動を観察して真似するのは有効だと思います。忍者のように。

市角壮玄
世界を旅しながら、複数の仕事をして暮らす。HOXAI という名義でアートディレクターとして企業や自治体のデザインや映像制作をしたり、デザイン思考の講師をしたり。料理研究家や東京都の起業支援施設「SHT」の講師としても活動。BBT大学経営学部准教授。著書に『VEGESUSHI』。Twitter&Instagram:@hoxai

 

蔦屋書店で働き、世界131ヶ国を旅する森卓也さん

防犯の最重要マインドは「過信しない事」です。用心の重ね着をしましょう。対策は無数にあります。

コメントが多く評価が高い宿を選ぶ/旅人やノマドに治安情報を聞く/スマホやPCを人前で扱わない/自分が見られていることを意識する/ 食堂では全体が見渡せる席につく/観光地では声をかけてくる人間は信じない/自分が選んだものだけ口にする/詐欺の手口を知っておく/数分ごとに周囲を見渡す/テロが多い国では外国人が溜まる場所は避ける、などなど。

森卓也
世界3周131ヶ国を旅する 六本松蔦屋書店旅のコンシェルジュ。「旅と本は世界を健やかにする」と蔦屋書店の各メディアで旅の素晴らしさを発信中。旅の書籍ライブラリ構築 やイベントと観光と地域のPR案件、最近はエシカル領域も担当。月に一度は海外を旅して業務に落とし込む旅マニア。Instagram:@mori_concierge_travelbooks

 

元百貨店のライターノマド、Chellさん

自分で調べたり、現地の人に聞いたりして、危険な地域に近寄らないようにします。一人のときは日没後は絶対出かけないです。iPhoneやロゴが見えないケースに入れて、ストラップで首から下げて服の中に入れます。

万が一のことを考えて昔使っていたスマホや中古で購入していくつか用意していました。現金は、必要最低限だけセーフティウエストポーチに入れて服の中に隠して、小銭だけ入れたダミーの財布を持ちます。

基本的に南京錠をいくつか持っているので、宿では荷物には鍵をかけるかロッカーに鍵をつけて危機管理しています。

Chell
世界制覇を目指すノマドワーカー。銀座の百貨店でバイヤーや企画営業をした後、仕事をやめて世界一周、アメリカ横断、ラトビア短期移住など好奇心の赴くままに飛び回っている。世界一周をする際にブログを立ち上げた経験を活かし、トラベルライターを経てライターに。暮らすように旅をしている。Twitter:@ChellTraveler

 

イスラエル拠点のデザイナーノマド、しずかさん

現地の友人と一緒に行動するのが一番安全です。もし一人で歩く場合は、以下のようにしていました。

〈宝飾品はつけない。外側のポケットに財布やケータイを入れない。底が深い鞄に物を入れることで、簡単にすられないようにする。現地人に溶け込む。地下鉄や治安の悪い道を歩くときは目つきを悪くし、力強く歩く。常に周りに注意する。いかり肩にして警戒していることを表現する…など〉ストレスと肩が凝ります。

しずか
キャリアも子育ても諦めない3歳児のママ。フリーのデザイナーをしながらスタートアップのCCO、イスラエルSaaS企業の日本進出の手伝いなどをやっている。パートナーはイスラエル人。フランス語と英語、日常レベルのヘブライ語が話せる。働く場所を選ばない利点を活かして、娘がもう少し大きくなったら世界旅行に行くのが目標。最近の興味はお金の管理。

 

リュックひとつで毎月違う国で暮らすアラサーKOHさん

治安の悪い地域では隙を作らないことを意識しています。持ち物は基本的に身体から30cm以上離しません。シングルベッドのドミトリーでは持ち物と共に寝ます。昼夜を問わず、常に背後を確認し、後ろを歩くひとは先に通します。

タクシーは配車アプリを使用し、流しのタクシーにはよほどのことが無ければ乗りません。そもそもとして、治安の悪い都市や地域に滞在しないことを優先しています。

KOH
「ノマドニア」の共同創業者。リュック1つで世界各国で暮らしている。ノマドのライフスタイル&ハックを発信するSNSの総フォロワーは約3万人。グローバルで培った独自の経験とノウハウを活かし、公的機関や国内外企業のSNS戦略やインバウンド事業でアドバイザーを務めている。Twitter:@KohNomad

 

ヨガインストラクターと映像作家の夫婦、旅する鈴木さん

夜は外に出ない。その土地の最新情報を調べる。基本的に他人は信じない。仕事をしている以上、トラブルを解決できる手段を常に持っておくことを意識しています。

例えばデータは何重にもコピーをして、都度サーバーに上げるとか、現地の人との交渉ごとはその言語の紙面を用意するなど、トラブルを想定した回避策をできるだけ行っています。単純に仕事を受けている最中にトラブルに巻き込まれないようにすることも大事かなと思います。

旅する鈴木
ヨガインストラクターの嫁と映像作家の旦那の旅する夫婦。旅の様子を現地から発信する映像ブログ「旅する鈴木」が話題に。文化庁メディア芸術祭推薦作品に選定される。2018年よりBS朝日にて、初の冠番組「旅する鈴木」が放送開始。現在は山林を購入し、開墾しながら旅に出る機会を窺っている。Twitter:@Tabisuru_Suzuki

 

書籍「海外ノマド入門」の中身を覗き見できます

書籍の詳細とサンプル

株式会社スラッシュワーカーズ(以下、スラッシュワーカーズ)代表取締役 ルイス前田の著書『海外ノマド入門』が、2023年2月中旬より全国書店・Kindleなどの電子書籍にて販売されました。「好きな場所で暮らせるようになりたい」と思って[…]

 

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